【これが『実行空力』か!】新型プレリュードのホンダアクセス装着モデルに黒木美珠が試乗
公開 : 2025.11.06 12:05
試乗で感じた『実行空力』の進化と継承
実際に走らせてみると、その完成度の高さに驚かされました。
まず、ボディ一体型のドアノブは慣れれば操作しやすく、筆者のようにネイルをしていても、ドアハンドルプロテクターのおかげで開閉時に気を遣いすぎずに済みました。

ドアを開けて乗り込むと、意外にも視界が広く開けていることに気がつきます。車高が低いため閉塞感を覚えるかと思いましたが、実際は見晴らしが良く、ピラーの位置も絶妙。シートは体を程よく支える形状で、長時間でも快適に過ごせそうです。
エンジンを始動すると、驚くほど静か。シフト操作はボタン式で独特の近未来感があります。走り出すとアクセルフィールがとても軽やかで、踏み込みに対する反応が自然。スタート地点は住宅街の細い道でしたが、ボンネットの峰が目印となり、車両感覚をすぐに掴むことができました。
また、路面の凹凸や舗装の荒れた箇所でも乗り心地は上質で、段差を越えてもショックをうまくいなしてくれます。短い試乗ながら、直線で軽く加速した際の伸びやかさには思わず笑みがこぼれました。
軽やかで上質、そして穏やかにスポーティ。これが、私が新型プレリュード・スポーツ・スタイルから受けた第一印象です。
1980年代から続くプレリュードとホンダアクセスの歩みを振り返ると、同社が常に時代のニーズを読んできたことを感じます。ドレスアップから始まった挑戦は、やがて『実行空力』という理論へと昇華し、その思想はいま、新型プレリュードに確かに息づいています。
最新のモデルに乗り込み、風を感じながらステアリングを握ったとき、単なる復刻ではなく、過去と未来をつなぐ継承を実感しました。見た目の美しさの裏に、走りの確かさがある。そのバランスこそが、ホンダアクセスが半世紀にわたり守り続けてきた本質なのだと思います。
新型プレリュード・スポーツ・スタイルは、その歴史と情熱の集大成であり、次の時代のホンダアクセスを予感させる1台でした。






















