【トヨタ・ランドクルーザーFJ】担当デザイナーが語る『ランクルらしさ』とは?フリーダムとジョイを表現! #JMS2025

公開 : 2025.11.06 11:45

トヨタは『ランドクルーザーFJ』をジャパンモビリティショー2025でワールドプレミア。日本での発売は2026年年央頃を予定しています。内田俊一が担当デザイナーにこだわりやランクルらしさなどを聞きました。

期待を裏切ってはいけない

トヨタは『ランドクルーザーFJ』をジャパンモビリティショー2025でワールドプレミア。日本での発売は2026年年央頃を予定している。担当デザイナーにこだわりを聞いたところ、そこから見えたのはFJがまさに『ランドクルーザー』であるということだった。

まず、「とにかくランドクルーザーでなければいけない」と担当デザイナーは語る。

トヨタ・ランドクルーザーFJ
トヨタ・ランドクルーザーFJ    上野和秀

「ランドクルーザーが欲しいと思っているお客様の期待を裏切ってはいけないと肝に銘じたことから始まりました」

その期待とは「機動性や悪路走破性、信頼性、耐久性といったクルマの性能、これは絶対」とし、デザインも「視界性能や操作性はマスト要件です。デザインのスタートはまずそこからでした」と述べる。

しかしそれだけでは、無味乾燥のただの4WDになってしまいそうだ。

「FJとは『フリーダム&ジョイ』を意味します。フリーダムは、ショートホイールベースからくる機動性や悪路走破性を生かすイメージ。そしてジョイは、どこまでも行くことができて楽しめるイメージ。この新しいパッケージによって、小さいながらもスペースがあり、みんなで移動して楽しむことをデザインで表現します」

同時に、新しいランドクルーザーとして認識してもらいたいという思いもあった。

具体的には「フロントはヘッドランプが他のランドクルーザーとは違う形ですが、ランドクルーザー共通となる一文字のグリルやランプの配置にしています。また、250と同様に交換性を考慮したバンパーデザインでありながら、モダンにしています」と説明し、遠くからでも新しいランドクルーザーのFJだとわかるようになった。

ランクルのあるべきベルトラインとは

サイドビューも250と共通した点がある。それはベルトラインだ。

この高さは、「人が座った時にどのぐらいにすべきかという、ランドクルーザーとしての位置がある」という。その理由は、「悪路でタイヤが落ちないかと、外を覗き込むことなどを考慮しているから」とのことで、これは250と共通の考え方。

トヨタ・ランドクルーザーFJ
トヨタ・ランドクルーザーFJ    内田俊一

また、水平基調で車両の姿勢もつかみやすくした。ちなみにベルトラインが後ろでキックアップしているのは、「後部座席の乗員が安心できるようにした結果」だという。

一方で、フロントフェンダーまわりはアイコニックだ。

「デザインテーマ、モチーフとしてサイコロ、ダイスがあり、角が削ぎ落とされています。フリーダム、ジョイにもつながりますので、要所要所そういう面の取り方を取り入れたのは、ちょっとユニークなところかもしれません」

ランドクルーザーとしての考えはインテリアも同様で、車両姿勢がつかみやすいように水平基調とした。エアアウトレットなどは効率の良い丸形で、グローブをしても操作しやすいスイッチの配置なども250を踏襲している。

また、「ステアリングやシフトなどは250と全く同じものを使うことで、ランドクルーザーFJを購入したとしても、間違いなくランドクルーザーに乗っていると感じて頂けるでしょう」と述べ、「これが一番気にしたところです」と明かした。

確かにランドクルーザーFJは、コンパクトなサイズゆえに『ランドクルーザーの廉価版』と感じられるかもしれない。しかし話を聞いていて、あくまでもランドクルーザー・ファミリーの一員、弟分という存在だと感じたのである。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    内田俊一

    Shunichi Uchida

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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