シビック・ベースの上品クーペ ホンダ・プレリュード ホットなエンジンが似合うシャシー

公開 : 2025.11.10 18:05

シビック・ベースで復活したプレリュード 普段使い重視のサスペンション 上品なクーペボディ シビックと同じ2.0L HV 疑似的に8速ATを再現 公道で能力を引き出しきれる UK編集部が試乗

普段使い重視のサスペンション

ホンダがプレリュードを復活させると聞いて、筆者はクロスオーバーになるのでは、と気を揉んだ。三菱エクリプスのように。だが、2001年までの系譜を重んじ、姿を表したのは2ドアクーペだった。ベースは、アコードではなくシビックになったが。

ホイールベースは、シビックより短縮。ボディ剛性も強化されたという。サスペンションは引き締められ、トルクステアを抑えフィードバックを濃くするため、前側にデュアルアクシス・ストラットが採用されている。

ホンダ・プレリュード(欧州仕様)
ホンダ・プレリュード(欧州仕様)

シビック・タイプRよりソフト側の設定にあるが、普段使いとの親和性を重視。アダプティブダンパーが組まれ、ブッシュも専用品となっている。

スタイリングは、グライダーへ着想を得たものとのこと。緩やかにカーブを描くリアの面構成は、確かに気流をスムーズに流しそうだ。上品に整ったフォルムが好ましい。

クーペボディとマッチするインテリア

インテリアは、前席側はシビックとほぼ同じ。スポーティなダッシュボードとセンターコンソールが、クーペボディとマッチする。実際に押せるハードスイッチも、沢山並ぶ。

着座位置はシビックより低くはないが、不満ない高さ。シートは、横方向のサポート性が高められた専用アイテムとのこと。助手席側の方がクッションが柔らかく、サイドボルスターは小ぶり。英国ではブラックの他、ホワイト/ブルーの配色が選べる。

ホンダ・プレリュード(欧州仕様)
ホンダ・プレリュード(欧州仕様)

インフォテインメントも、シビックへ準じる。10.2インチのタッチモニターの主張は控えめで、必要な機能が実装され、スマホと同期できるが、少し時代遅れな感じもある。

後席側は、クーペだから広くはない。大人が長時間過ごすためではなく、非常用と考えた方が良いだろう。シートの表面も、レザー張りの前席と異なり、クロス張りになる。荷室は驚くほど深さがあるが、開口部の位置が高い。

シビックと同じ2.0L HV 疑似的に8速ATを再現

パワートレインは、シビックe:HEVと同じ2.0Lハイブリッド。スポーティさを演出するべく、8速ATを模した変速が擬似的に再現された点が新しい。

AUTOCARの読者ならご存知の通り、ホンダのハイブリッドは、必要時以外タイヤを駆動しない。通常は発電用モーターを回し、駆動用バッテリーやモーターへ給電するのが本分。合成のエンジン音がスピーカーから再生されるが、なかなかリアルだ。

ホンダ・プレリュード(欧州仕様)
ホンダ・プレリュード(欧州仕様)

駆動用モーターは184psを発揮し、オンロードでの動力性能は期待以上。滑らかに
パワーが展開され、擬似的な変速が運転の一体感を引き立てる。ブレンボのキャリパーを挟む、ブレーキペダルの感触も望ましい。

燃費への配慮か、マニュアル・モード自体は備わらないが、カーブ手前の減速時は本当にシフトダウンしているかのよう。シフトパドルを弾けば、電光石火でギアが変わったように振る舞う。反面、望まない場面で変速することもあるが。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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