北欧の新星 ポールスターが目指す理想的デザイン(後編) 人を怖がらせるクルマや「革命」は要らない

公開 : 2025.11.22 11:45

収益を上げるためにすべきこと

インテリアに関しては、ほとんど変化はなさそうだ。「持続可能でモダンな素材という点では、すでに業界のベンチマークとなっています。そして、このクリーンなスカンジナビアン・ルックは至る所で模倣されてきました」

しかし、ドライバー重視の設計として物理ボタンの拡充が行われるという。

すっきりとした『ポールスター4』のインテリア
すっきりとした『ポールスター4』のインテリア

レーマーズ氏はまた、ダッシュボードのデザインについて、中央配置のメインタッチスクリーンからドライバー志向のレイアウトへ移行すると述べた。同時に、モノクロから鮮やかな多彩色へ切り替える可能性もある。「エモーショナルで、非常にスカンジナビア的な雰囲気」を目指しているという。

彼のデザインアプローチは革命的というより漸進的だが、自身の新しい役職には興奮を隠せない。ポールスターが「厳しい」時期にあることは認識しつつも、将来には大きな可能性を感じている。

「アイデアは豊富にありますが、ポールスターは小規模ブランドです。今は収益拡大が急務です。成長を目指すからこそ、クロスオーバーSUVの7を投入することにしました。ただ、現在のラインナップの多様性にはとても満足しています」

「ポールスター5をフラッグシップモデルに据えられるのは素晴らしいことです。他ブランドにこれほどの存在感を持つクルマはあるでしょうか? ポールスター7を購入するということは、同時に5の一部を手に入れることにもなります。これが今後の強みです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

北欧の新星 ポールスターが目指す理想的デザインの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事