初代 BMW M3 完全なホモロゲ・モデル 「ピエロの靴」なZ3 Mクーペ 小さなMの魔力(2)

公開 : 2025.12.27 17:50

E36型M3と同じ直列6エンジンのMクーペ

M3は1993年にE36型へ進化するが、1998年に生産が始まったのがZ3 Mクーペ。E36型3シリーズのプラットフォームを利用しつつ、リアサスペンションはE30型譲りのトレーリングアームを踏襲している。短い全長へ収めるための、解決策だった。

長いフロントノーズと、極端に短いリアエンド。新車当時は、ピエロの靴と呼ばれたこともあった。1940年代のBMW 328 ミッレミリアへ影響を受けたという曲線基調のスタイリングは、Z3へ通じるものの、存在感は別物だろう。

BMW Z3 Mクーペ(1998-2002年/英国仕様)
BMW Z3 Mクーペ(1998-2002年/英国仕様)    ジェイソン・フォン(Jayson Fong)

この容姿をまとめたのは、クリス・バングル氏。テールゲートを開くと、410Lの荷室が広がる。2シーターのMモデルとして、実用性も忘れていない。

エンジンは、E36型M3と同じ3.2L直列6気筒のS50B型。最高出力は前期型で320psを発揮したが、今回の例は後期型で325psを得ている。

この続きは、小さなMの魔力(3)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サイモン・ハックナル

    Simon Hucknall

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジェイソン・フォン

    Jayson Fong

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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