世界で1番高価だったクルマ ロールス・ロイス・カマルグ(1) 1台の完成に半年を要す象徴
公開 : 2025.12.07 17:45
高性能エアコンのコストはミニ1台分
豪奢な内装には、コノリー社による柔らかいヌエラ・レザーを採用。当初はマリナー・パークウォード社でボディは製造されたが、後にモーターパネル社へ変更されている。サブフレームや電動部品の組付けは、ロールス・ロイスのクルー工場が担当した。
1960年代から開発が進められていた高性能エアコンは、カマルグで初実装されている。製造にはモーリス・ミニ・マイナー1台分の費用が必要だったが、その頃の冷蔵庫30台分という冷却性能があり、アメリカ製モデルへ負けない快適性を誇った。

プラットフォームは、プレス成形部品で組まれるシルバーシャドーの改良版。エンジンは6750ccのV型8気筒だったが、車重は2313kgと軽くなく、欧州仕様には馬力が増す4バレルのソレックスキャブレターが1基組まれた。
だが北米仕様は、排気ガス規制を理由に穏やかな2基のSUキャブレター。側面に補強材が組まれたボディは強固で、その土地の衝突安全試験へ1発で合格している。
この続きは、ロールス・ロイス・カマルグ(2)にて。































































































































