60周年を迎えたランボルギーニ・ミウラ『公式』ヒストリー(5) 3モデルの詳細、そしてイオタへの期待

公開 : 2026.03.27 17:25

ランボルギーニ・ミウラP400SVのデータ

ランボルギーニ・ミウラP400SV(1971〜1973年)

エンジン:V12 3.9L、385hp/7850rpm、388Nm/5500rpm
最高速度:290km/h超
0→100km/h:5.5秒
車両重量:1245kg

改良点:エンジンとトランスミッションの潤滑システムを分離し、トラクション向上のためのリアアクスルを拡大しました。また、リアサスペンションの修正により性能が向上し、より速く、コントロールしやすい特性を備え、一部にはリミテッドスリップデファレンシャルが搭載されました。

ランボルギーニ・ミウラP400SV(1971〜1973年)
ランボルギーニ・ミウラP400SV(1971〜1973年)    アウトモビリ・ランボルギーニ

特徴:ミウラ・シリーズの最終モデルです。特徴的なまつ毛形状のヘッドライトが廃止されることでよりモダンなデザイン性を備えるとともに、同シリーズ最高のパフォーマンスと公道上の走行性能を実現しました。

価格:860万リラ

エディターズノート:記述のなかったミウラ・イオタ

今回発表されたランボルギーニ・ミウラの『公式ヒストリー』は、基本的には私が理解しているものと同じ内容でした。車名、生産台数、スペック、モデルごとの変更点、派生モデルまで明記されたのは、素晴らしいことです。

もしかしたら、お読みの方のお手元にある資料と異なっている部分もあるかもしれません。しかし、これはあくまで『ランボルギーニ・ポロストリコが2026年に発表した公式データ』として、価値あるものだと考えます。

本社のランボルギーニ・ミュージアムで、ミウラに関する展示を2027年1月まで開催中。
本社のランボルギーニ・ミュージアムで、ミウラに関する展示を2027年1月まで開催中。    アウトモビリ・ランボルギーニ

ひとつ気になったのは、ミウラをベースとしたスペシャルモデル、イオタに関する記述がないことでした。文中にも出てくるボブ・ウォレスが製作したアンオフィシャルカーである、後にイオタ(J)と名付けられるマシン。

これがフェルッチオ・ランボルギーニの目に留まり、顧客に販売されたこと。そしてその後、開通前のバイパスで走行中にロールオーバークラッシュし焼失したこと。それを模したミウラ・イオタ(=SVJ)がランボルギーニのファクトリーで複数台製作されたことは、歴史的に否定されることではありません。事実、日本でも有名なミウラ・イオタSVRはポロストリコでレストアされ、以前プレスリリースにも登場しました。

私は月刊ランボルギーニの異名もあったROSSO編集部在籍時代に『イオタ白書』(ネコ・パブリッシング刊)というムックの編集を担当し、コロナ禍にポロストリコ担当者にオンラインでその話をしたところ、現物を見たいということで、ランボルギーニ・ジャパンを通じて送ってもらったことがあります。

もしかしたら、イオタやSVJに関しても『公式ヒストリー』が語られる日がくるかもしれません。その時は心の中で、そんなムックを作った自分を誇りたいと思います。

追記:本社ミュージアムにてミウラ関連の展示を実施

3月17日に発行された別のプレスリリースでは、ランボルギーニ本社に併設されるミュージアム(ムゼオ)にて、『Born Incomparable(比類なき誕生)』と題したミウラに関する展示を2027年1月まで開催中と記しています。

そこにはベアシャシー、P400S、関連コンテンツなどを用意するほか、本年度中にミウラ・ロードスター、そしてミウラSVJを展示するとしています。

どのSVJを指すのか本稿執筆時点では不明ですが、少なくとも歴史的価値があることを補足してくれたかのようで、嬉しく感じました。

記事に関わった人々

  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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