ディフェンダー・オクタと蜜月2か月(2) 走行距離約4200km 欧州長距離移動のタスクを完璧にこなす、愛すべき存在

公開 : 2026.05.05 18:10

本来の能力が見事に底上げされたオクタ

燃費と静寂性を除けば、欧州を長距離移動するというタスクを、 P635 オクタは完璧にこなす。高速走行時の安定性は、ベントレーベンテイガへ匹敵するほど。圧倒的に速く、落ち着いている。運転支援システムも、概ね好調だった。

オリジナルのディフェンダーも魅力的ながら、P635 オクタの万能性は秀抜。スーパーカーへ迫るサスペンションが生む、優れた操縦性に長距離移動との親和性。本来の能力が、見事に底上げされている。思わず、うぬぼれ気味になるのも無理はない。

ランドローバー・ディフェンダー 110 P635 オクタと、オリジナルのランドローバー
ランドローバー・ディフェンダー 110 P635 オクタと、オリジナルのランドローバー

番外編:世界で最も多能なクルマ?

今の量産車で、最も多能なクルマは何だろう。ベントレー・ベンテイガは、候補の1台になる。高級車としての真の風格を漂わせ、3.5tのトレーラーを牽引でき、オフロードにも対応し、305km/hまで加速できる。

サーキットもオフロードも豪快に走り回れる、レンジローバー・スポーツ SVRやポルシェカイエンも候補に入る。そして、P635 オクタも肩を並べる。快適な乗り心地と引き締まった操縦性は、想像以上。ラリーカーのように、荒野も疾走できる。

ランドローバー・ディフェンダー 110 P635 オクタを囲む、UK編集部
ランドローバー・ディフェンダー 110 P635 オクタを囲む、UK編集部

高級感では、ベンテイガなどに届かない。だが、堅牢性という方向性での実力は出色。強烈な旋回Gを秘めたスーパーカーと同じくらい、P635 オクタは愛すべき存在だろう。

こんなに大きなSUVが、これほど快適な乗り心地を実現できていることへ、感服せずにはいられない。動的能力の限界は、驚異的に高い。駐車車両の横を無事に通過できるか、狭い路地では不安になることもあるが。

(文:マット・プライヤー/Matt Prior)

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ディフェンダー・オクタと蜜月2か月の前後関係

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