スマート『フォーツー』復活へ 全長約2.8m、航続距離300kmの超小型EV『#2』コンセプト公開 来年発売予定

公開 : 2026.04.24 07:05

スマートが新型EV『#2』のコンセプトカーを公開しました。『フォーツー』の後継となる欧州最小クラスのEVで、航続距離約300kmを実現。プレミアム志向を強め、実用性だけでなく「楽しさ」も追求します。

量産モデルは10月発表

スマートは、小型車ブランドとしての原点に立ち返り、『フォーツー』の4代目モデルを投入する。来年、欧州最小クラスのEVとして発売される予定だ。

今回公開されたコンセプトカーは『コンセプト#2(Concept #2)』と呼ばれ、量産化される際には『#2』と命名されることになる。「妥協のない都市走行性能」を目指して設計された2人乗り車だ。

コンセプト#2
コンセプト#2    スマート

親会社であるジーリー(吉利汽車)が開発したエレクトリック・コンパクト・アーキテクチャー(ECA)プラットフォームを採用しつつ、デザイン面ではブランドの創設元であるメルセデス・ベンツが主導した。

詳細な技術仕様は10月のパリ・モーターショーで公表される予定だが、航続距離は約300kmに達し、バッテリーを10%から80%まで20分未満で充電できるとされている。

また、コンセプト#2にはV2L(外部給電)機能も搭載されており、これは量産モデルにも採用される見込みだ。これほど小型のEVにV2Lが実装されるのは珍しい。

全体的に、スマートの最新ラインナップの影響を色濃く受けつつも、先代モデルを特徴づけていた「四隅に車輪」というレイアウトと超コンパクトなサイズを継承しており、最小旋回円(直径)はわずか6.95mを実現している。

コンセプトカーの全長は2792mmと、先代フォーツーより約100mm長いが、現在欧州で販売されている乗用EVの中では最も短く、超小型四輪車(または四輪バイク)のカテゴリーに分類される。

プレミアム志向を強める

スマートによると、新型#2はプレミアム化しつつ、コンパクトなボディサイズの中で「室内空間を巧みに最大化」するという。これは、先代モデルが内燃機関車のプラットフォームをベースにしていたのに対し、新型ではEV専用プラットフォームを採用した結果だ。

インテリアはまだ公開されていないが、非常に簡素だった初代モデルよりも、はるかに豪華で上質な仕様になると言われている。

コンセプト#2
コンセプト#2    スマート

エクステリアと同様に、インテリアも「本質まで削ぎ落とした」ミニマルなレイアウトになるものの、レザーの多用、半透明の表面処理、そしてツートンのゴールド塗装によりプレミアム感を演出するだろう。

メルセデス・ベンツのスマート担当デザイン責任者であるカイ・ジーバー氏は、「シティカー(小型車)は単に課題を解決するだけでなく、喜びを呼び起こすべきである」という同社のビジョンを体現していると述べた。

「コンセプト#2は、フォーツーの象徴的なデザインの伝統を受け継ぎつつ、機能性がファッションとなる新たな時代において、わたし達の大胆な個性を表現しています。これは単なる実用性にとどまらず、個人のアイデンティティを真に拡張する存在となるのです」

新型#2の価格に関する発表はまだないが、プレミアム志向のデザインと最新技術を取り入れることから、約2万2000ポンド(約470万円)だった先代モデルよりも高価格帯となる可能性がある。

4人乗りの『フォーフォー』の後継車を投入する計画があるかどうかについては、まだ明らかになっていない。もし、そのようなモデルが登場すれば、ルノー5 Eテック、シトロエンe-C3、そして間もなく登場する新型DS 3といったライバルと対抗することになるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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