独創性が細部まで行き届く『DS No4』日本デビュー! 身のこなしはプジョーとシトロエンの中間【森口将之がいち早くレポート】

公開 : 2026.05.15 11:45

DS 4のガソリン車より明確に余裕がある

大柄なプジョー5008を不満なく動かすパワートレインだけに、加速は不満なし。モーターの助けがなかったDS 4のガソリン車より明確に余裕がある。さらにNo4ならではの部分も感じられる。

それは、減速時にエネルギー回生している音が聞こえるのだ。ロードノイズをはじめとする外からの遮音が優れているからこそ、このような発見があるのだろう。プレミアムブランドらしい仕立てが施されていることを実感した。

1.2L直3ターボにモーター、スタータージェネレーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。
1.2L直3ターボにモーター、スタータージェネレーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。    山本佳吾

今回導入されたNo4のグレードは『エトワール』。DS 4時代の上級グレードに用意されていた、路面状況をカメラで読み込んで固さを変化させる、アクティブスキャンサスペンションは装備されていないようだ。

それでも乗り心地はやはり、このクラスの多くのライバルとはひと味違っていて、揺れの周期がものすごくゆったりしている。マクファーソンストラットとトーションビームというシンプルなメカニズムで、この感触を生み出すのだから大したものだ。

多くの人が自然だと感じるハンドリング

この走りを特徴づけているパーツのひとつが205/55R19という、大径でありながら細身のタイヤにあることは間違いないだろう。

でもホイールベースはさほど長くなく、車高も低めなので、身のこなしは素直。ステランティス・グループのフレンチブランドで言えば、プジョーシトロエンの中間ぐらい。多くの人が自然だと感じるハンドリングだろう。

DS No4エトワール・ハイブリッドの価格は625万円。26台限定のローンチエディションは644万円。
DS No4エトワール・ハイブリッドの価格は625万円。26台限定のローンチエディションは644万円。    山本佳吾

センターディスプレイの操作は、慣れればドライブしながらでも使いやすかった。ドアトリムの上端にあるパワーウインドースイッチは相変わらず慣れが必要だけれど、こういう凝った仕掛けをさりげなく扱えるようにしていくのもまた、DSオーナーの楽しみのひとつではないだろうか。

シートにはマッサージ機能が用意されていたり、スピーカーが同じフランスのフォーカルでサウンドが素晴らしかったり、プレミアムブランドであることもいろいろな部分から感じ取ることができる。

だからこそユーザーとのタッチポイントを増やしてもらいたい。世間的に言えば、DSブランドは広く知れ渡っているとは言えないので、販売店以外でも見て触れる機会が増えていくことを望みたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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