新型『メルセデス・ベンツSクラス』は史上最大規模の改良! 光るグリル、生成AI活用、クラウド情報で足まわり調整など、ポイントを深掘り

公開 : 2026.06.15 11:45

いずれ『S500』として追加

日本仕様のエンジンは、今のところ4LのV型8気筒ツインターボ(S580)と3L直列6気筒ディーゼルターボ(S450d)しか発表されていないが、プレゼンテーションのスライドや一般向けカタログでは3L直列6気筒ターボも紹介されている。いずれ『S500』として追加される可能性は高い。

また、発表会場には『メルセデス・マイバッハS680』も展示されていた。こちらも従来型同様の6LのV型12気筒ツインターボが搭載され、ラインナップに加わるだろう。なお、S680以外のエンジンにはISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み合わせた、48Vマイルドハイブリッドが採用されている。

日本仕様のエンジンは、今のところ4LのV8ツインターボ(写真)と3L直6ディーゼルターボを発表。
日本仕様のエンジンは、今のところ4LのV8ツインターボ(写真)と3L直6ディーゼルターボを発表。    平井大介

V8エンジンは新たに、フラットプレーンクランクシャフトを採用する。

これはクランクピンが180度の角度で一直線に配置され、左右のシリンダーが等間隔で爆発して排気ガスがスムーズに排出され、高回転までスムーズに吹け上がるものだ。そのためスポーツカーに多く用いられるが、エンジン自体の振動が発生しやすく、高級車には向かないとされる。

それをメルセデスは、2本のバランサーシャフトで解消した。それゆえ、このV8は軽量でレスポンスに優れ、スポーティかつラグジュアリーなエンジンに仕上がっているという。

路面状況を他車と共有してダンパーを自動調整

また、電子制御エアマチックサスペンションはインテリジェントダンパーを備え、様々な路面で快適な乗り心地をもたらす。

また、C to Cの車々間情報共有も行い、大きく縦揺れを起こすような不整路面を通過すると車両のセンサーがクラウドに情報を送り、この情報は最大14日間保存され、同じ場所を通る他の車両のサスペンションを事前に調整するという。

電子制御エアマチックサスペンションは、インテリジェントダンパーを備える。
電子制御エアマチックサスペンションは、インテリジェントダンパーを備える。    平井大介

これは現在のところ日本仕様には未導入だが、近くサービスを開始する予定だ。

車両全体の50%以上、約2700点の部品を新規開発または再設計した新型Sクラス。『モデル史上最大規模の改良』によって、メルセデス・ベンツのフラッグシップは、さらなる高みに達したようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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