マセラティ、開発中の新型スーパーカーに「MT搭載」を明言 630ps超のネットゥーノV6をマニュアルで操る限定モデル

公開 : 2026.06.22 17:05

高出力のネットゥーノ搭載へ

フィチリ氏は新型車に対する自身のビジョンについて、これ以上の詳細は明かさなかったが、グラントゥーリズモ、グレカーレ、MCプーラに搭載されているマセラティのV6エンジン『ネットゥーノ』の活用を目指していると示唆した。

「ネットゥーノは傑作です」と同氏は語った。

マセラティの『ネットゥーノ』V6エンジン
マセラティの『ネットゥーノ』V6エンジン

このようなモデルが実現すれば、ネットゥーノの最高出力はMCプーラの630psを上回る可能性が高く、価格も同車の23万ポンド(約4900万円)を大幅に上回るものになるだろう。ただし、出力向上のために電動化技術を採用する可能性は低い。

マセラティのエンジニアリング責任者ダヴィデ・ダネシン氏は、「純粋な機械式車両を求めるお客様は依然として存在します」と述べた。同氏はさらに、スーパーカーに駆動用バッテリーを搭載することについては、複雑さと重量が増すことから「違和感を覚える」とも付け加えた。

ネットゥーノのプレチャンバー燃焼技術とツインインジェクションシステムは、排出ガスの削減と性能向上に寄与しており、「極めて効率的な燃焼により、1Lあたり210psに達しつつある」という。そのため、排出ガス規制ユーロ7が施行されても、マセラティは同等の出力を維持したままV6エンジンの生産を継続できる。

マセラティの伝統を強調

限定生産のスーパーカーに関して、ダネシン氏は、数年ぶりにマセラティのラインナップにマニュアル・トランスミッションが復活する可能性に言及した。

「マニュアル・トランスミッションはチャンスです。大量生産車には考えていませんが、マニュアル・トランスミッションを搭載した特別仕様車を作るのはどうでしょうか? 『絶対にない』とは言えません。限定モデルにとっては、それが正しい選択になるかもしれません」

新型スーパーカーはグラントゥーリズモをベースとする可能性がある。
新型スーパーカーはグラントゥーリズモをベースとする可能性がある。

ダネシン氏はさらに、マニュアル・トランスミッションがマセラティのスーパーカーの「純粋」でアナログな精神を強調することになると付け加えた。

「純粋に機械的なクルマを作る以上、シフトレバー付きの機械式トランスミッションを採用するのは理にかなっています。ブランドを完璧に体現していると言えます。マセラティのアプローチや考え方にも完璧に合致します。正直なところ、いつか実現すると思います」

フィチリ氏は、今後マセラティのイタリアの伝統を強調していく計画だと述べ、モデナにある本社がスポーツカー生産に「最適な場所」であるとした。

ダネシン氏もフィチリ氏も、この新型スーパーカーのデビュー時期については一切言及しなかった。アルファ・ロメオは以前、ボッテガ・フオリセリエから、今年中に新型のスーパーカーを発表することを明らかにしていた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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