トヨタの新型V8スーパーカー『GR GT』が英国上陸 メルセデスAMGやアストン マーティンに対抗、来年発売予定 最高速度320km/hのフラッグシップ

公開 : 2026.07.17 07:05

レーシーなV8サウンドを実現

トヨタは、このエンジンの開発に多大な時間と費用を投じていることから、間違いなく他の用途にも活用するだろうが、具体的な計画については一切明らかにしていない。しかし、トヨタは「ますます厳しくなる排出ガス規制」に適合させることで、長年にわたり生産を継続できるようにすると述べている。

開発プロセスの中心的な要素が、エンジンサウンドだった。トヨタは「高いレベルの性能だけでなく、V8ツインターボエンジンならではの独特なレーシングサウンド」を追求。排気系に関しては、「車両の状態と調和する音を生み出すよう、入念に作り込まれた」という。

トヨタGR GT
トヨタGR GT    トヨタ

8速オートマティック・トランスミッションも全面的に新開発された。これはAMGの7速トランスミッションと同様、トルクコンバーターの代わりに湿式クラッチを採用し、「世界トップクラスのシフトスピード」を実現するとともに、機械式リミテッドスリップディファレンシャルも備えている。

電気モーターはトランスミッションの前方に搭載され、シフトチェンジの間のトルクロスを補う役割を果たしている。

レースに基づいた設計思想は、空力性能を重視したスタイリングとドライバー中心のコックピットに如実に表れている。トヨタによれば、「プロドライバーとジェントルマンドライバーの両方」が快適に使用できるよう最適化されており、サーキット走行と日常走行の両方に対応しているという。

操作性を重視したコックピット

特筆すべきは、GR GTおよびGR GT3の内外装のどこにもトヨタのエンブレムが見当たらない点だ。これは、レクサスセンチュリーと同様に、GRをトヨタ・グループ内の独立ブランドとして確立するという方針に沿ったものである。

キャビン設計においては、視界を最大限に確保し、安心感を高め、「理想的なドライビングポジション」の実現を目指した。特に、「優れた操作性」を実現するため、すべてのスイッチが適切な形状で、手の届きやすい位置に置かれている。

トヨタGR GT
トヨタGR GT    トヨタ

軽量化と高剛性化も重要な柱であり、トヨタはサーキットでも市街地でも「リニアなレスポンスと高いコントロール性」を実現することを目標としている。

また、トヨタ車として初めてアルミ製ホワイトボディを採用しており、上部のパネルも一部がアルミ製であるほか、サスペンションの主要部品もアルミ製だ。一方、ブレーキディスクはブレンボのカーボン製ユニットである。

その結果、GR GTの車両重量は1750kg未満になるとされている。これは四輪駆動のメルセデスAMG GTよりも約300kg軽く、後輪駆動のアストン マーティンヴァンテージとほぼ同じ重量となる。

軽量なボディ、前45:後55の重量配分、そしてトヨタのル・マン参戦車両をベースに特別に開発されたスタビリティコントロール・システムも、GR GTが掲げる「サーキットはもちろん、ワインディングロードやその他の公道においても、ドライバーがクルマとシームレスに一体となって走れる」という目標の実現に貢献するだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事