レンジローバー・エレクトリック正式発表(2) V8を凌駕する期待の電動モデル 渡河水深900mm、過酷な環境で真価を発揮
公開 : 2026.09.04 07:25
レンジローバー初のフル電動モデル『レンジローバー・エレクトリック』が登場。オフロード走破性とオンロードでの快適性を両立し、航続距離600kmを実現。英国価格は15万4070ポンド(約3265万円)からとなります。
優れた遮音性と空力性能
発表によれば、レンジローバー・エレクトリックはフル加速時においてレンジローバーV8より7dBA静かであり、0.1gの加速度時には2.5dBA静かだという。定速巡航時は、騒音の大部分がタイヤや風切り音によるものであるため、その差はほとんどない。
インテリアの変更点は、主にディスプレイの操作に関するものだ。

グリルやホイールのデザインにわずかな変更が加えられ、空気抵抗係数(Cd値)が0.01改善された。これにより市街地での航続距離が8km、高速道路では16km伸びるとされている。
レンジローバーのオーナーはオフロード走行を頻繁に行うわけではないが、ジャガー・ランドローバー(JLR)の公共充電サービス責任者であるロブ・マッケイ氏は、「大多数のオーナーは牽引を行うでしょう」と述べた。
3.6kWhのV2L(外部給電)アダプターがオプションとして用意されており、最大350kWのDC充電ポートとは反対側にAC充電ポートを追加できるほか、将来的にV2G(電力網への給電)機能も導入される予定だ。
試乗会でオフロード走行を体験
新型レンジローバー・エレクトリックの仕様詳細に関するメディア向け説明会に合わせ、英国ゲイドンにあるJLRのテストコースで短い試乗会が行われた。このコースは旧RAF(英国空軍)の飛行場を基にしており、数多くのオンロードおよびオフロードコースが整備されている。
まず注目すべきは、走行感覚が従来のモデルに近いという点だ。インテリアは内燃機関モデルとほとんど違いがなく、トランスミッショントンネル(現在はバッテリー充電用の電気部品が収められている)にあるシフトレバーやドライブモードセレクターも同じだ。

その代わり、違いの大部分は室内のスクリーンにある。
AIを活用した航続距離予測機能が備わっており、JLRによると他のシステムよりも正確だという。また、全車に「デジタルツイン」が搭載され、バッテリーの健康状態や車両の主要データをモニタリングし、問題の予測と管理に役立てる。
V8を凌駕するスムーズな加速
筆者は数分間、未舗装路を模したコースを走ってみたが、レンジローバー・エレクトリックは内燃機関モデルとほとんど変わらない走りを見せた。駆動系に関しては、より滑らかだった。通常のレンジローバーV8は驚くほど変速ショックが少なく、停止状態からの発進や加速も非常にスムーズだが、電動モデルは期待通り、V8を凌駕している。
アクセルを離した際の回生ブレーキには数段階のレベルが用意されており、ほぼフリーホイール状態から、0.2gの制動力を発揮し、シングルペダルで完全に停止できるモードまである。その他のモードでは、従来のオートマティック車のように停止状態からゆっくりと発進することもできる。

比較対象となる内燃機関モデルや競合車が並走していない状況では、メーカーのテストコースにおいて真の実力を測るのは難しい。しかし、荒れた路面でレンジローバーの頼れる要素である、外界から隔離されたような乗り心地、イージーでありながら正確なステアリング、あらゆる方向を捉えるカメラ、大きなミラー、直線的なボディサイド、そして高いドライビングポジションは、すべてしっかりと備わっている。





























