想定の3倍近くを販売 新型『マツダCX-5』好調の背景にある『国内ビジネス構造改革』 クルマの売り方を変革する試みとは

公開 : 2026.09.08 07:05

ビジネス構造改革の進捗と課題

では、4つの重点施策を順に見ていく。

販売網の再編では、2025年度に都市圏の12店舗で改装を実施し、2026年度にはさらに11店舗で竣工予定だ。店舗をブランド交流拠点、またブランド体験の場へと進化させた。こうした試みにより、首都圏でのシェアは0.2ポイント上昇した。

2025年2月にオープンした港区青山の新店舗『マツダ・トランス青山』の来場者は10万人を突破した。
2025年2月にオープンした港区青山の新店舗『マツダ・トランス青山』の来場者は10万人を突破した。    マツダ

マーケティング変革では、ウェブ来訪が前年比で112%、港区青山の新店舗『マツダ・トランス青山』の来場者は10万人を突破した。これは、これまでターゲット層を特にマツダ好きおよびクルマ好きを想定していたところを、クルマ購入検討意向層の全員にシフトしたこと。その上で、顧客目線での『徹底したわかりやすさ』を強調したことが奏功したと言える。

また、リテールオペレーション変革では、ブランドスタンダードを規定して運用開始し、マツダ・ブランドアカデミーを現場展開。合わせて、マツダ全体組織風土変革についての話し合う場が増えるなど、4つの重点施策は確実に成果を上げているという。

リテールオペレーションに関しては、マツダの大手販売店である関東マツダから『課題と取り組み』について、大きく3つの視点が紹介された。

順に並べると、『店舗間の進捗のバラツキ(格差)』という課題に対しては、店長、事業部長を巻き込んだ活動への転換。『提供品質のバラツキ(不均一)』に対しては、店舗全体で行える仕組み、プロセス構築へのシフト。

そして『関東マツダの強み、取り組みの軸』に対しては、独自価値を明確化し、全店舗への横展開を進める、としている。

マツダが乗り出した、現場をしっかりと見据えた上での国内ビジネス構造変革。その行方を見守っていきたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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