スタイルは優雅、中身はストイック フェラーリの2+クーペ『アマルフィ』は単なるエントリーモデルに非ず【スーパーカー超王が斬る】
公開 : 2026.09.22 11:45
まさにグランツーリスモのような感覚
アマルフィで選択できるドライブモードはウエット、コンフォート、スポーツ、レース、ESCオフ。市街地や高速道路をリラックスしてクルージングするにはもちろんコンフォートがベストで、まさにグランツーリスモのような感覚で優雅な時間を過ぎすことができる。
高速道路上でドライブモードをスポーツへと変更し、そのままワインディングロードを目指す。その瞬間に驚かされるのはアクセルペダルの微妙な動きに対してもエンジンレスポンスがさらなる鋭さを増すことで、ここでレブリミットまでの加速を試してみると、+2クーペとはいえそれはやはりフェラーリの血統を受け継ぐモデルであるのだということを瞬時に思い知らされることになる。

パドルを使ったマニュアルシフトを繰り返せば、そのドライビングの楽しさはさらに高まる。フェラーリ自身がゼロラグコンセプトと呼ぶ、ほとんどターボラグを感じさせない独自エンジニアリングと、選択したギアに合わせてトルクカーブを最適化するバリアブルブーストマネジメントが、感動的なまでに素晴らしい仕事を行っているのだ。
ストイックなまでのエンジニアリングへのこだわり
ドライサンプの潤滑方式を採用し重心低下を図り、さらにエンジンをフロントミドシップするアマルフィは、コーナリングでも完璧といえる動きを見せる。
ワインディングでもボディの大きさを感じさせないのは、マグネライドサスペンションシステムを持つサスペンションと、正確無比なステアリング、そして絶対的な安心感と自然なフィールに徹するカーボンセラミックブレーキが常にベストに機能し、いわゆるマンマシンの一体感を最高のレベルで生み出しているからにほかならない。

もちろんさらにそのエンジニアリングを検証するのならば、アルミニウム製スペースフレームに、さらに軽量な素材を組み合わせ高剛性な基本構造体を完成させたこと、あるいは重量配分の最適化などに、その根本的な理由はある。
フェラーリのストイックなまでのエンジニアリングへのこだわりは、その優雅なスタイルからは想像できないほどなのだ。
最後に日常的な使用にも抵抗なく使うことができる、アマルフィの実用性について触れておこう。2+と称されるだけに、アマルフィには2名分のリアシートが備わるが、これは実際には短時間の移動用、もしくはラゲッジルームと考えるべきだろう。
リアトランクとのスルー機構を持つのは試乗中に気づいた意外な発見で、それを考え合わせれば、ドライバーとパッセンジャーのふたりで短期間の旅行といったシチュエーションには十分に使えるレベルだ。
自動緊急ブレーキやレーンキーピングアシストなど、現代が要求する最新世代の運転支援システム(ADAS)も、もちろんこのアマルフィでは万全の備え。アマルフィはただ単にフェラーリのエントリーモデルとして語られるモデルではない。それを確信した今回のドライブだった。
撮影協力:東京国際交流館





























































































































































