新しい生産方法をCX-5から導入! マツダと矢崎総業がサプライチェーン強靭化 ワイヤーハーネス生産の近場化と自動化目指す【自動車ニュースを読む】

公開 : 2026.10.27 07:45

新しい生産方法の構築は系列の強さの原点

今回の共創では、矢崎総業が調達した部材を同社の関連会社(山口県美祢市)でワイヤーハーネスの完成品にし、マツダの広島県と山口県の工場へ納入する体制を構築。需要変動や環境の変化にも国内生産で柔軟に対応して、サプライチェーンの効率化と強靭化を進める。

日本の完成車メーカーのサプライチェーンは、世界規模のメガサプライヤー(デンソーやアイシン等)を有するトヨタ系列とそれ以外(系列色の薄い)に大別できるが、旧来は規模こそ異なれども、各社において系列を有していた。

需要変動や環境の変化にも国内生産で柔軟に対応して、サプライチェーンの効率化と強靭化を進める。
需要変動や環境の変化にも国内生産で柔軟に対応して、サプライチェーンの効率化と強靭化を進める。    マツダ

しかし、バブル経済の崩壊、リーマンショック、大震災やコロナ禍といった幾度もの危機から数(規模)の論理がクローズアップされ、さらには新興の完成車メーカーの台頭もあって、コスト低減に向けたグローバル調達やサプライヤーの合併等が相次いで現在に至る。

さらにCASE(コネクティッド/自動運転/シェアサービス/電動化)投資も相まって今もアライアンスや合併は進むが、系列という長期の信頼関係があるからこそ、『良質廉価で高い技術による部品』が提供されてきた日本のサプライチェーンの強さの原点が、失われつつあることも懸念される。

そんな中、世界に誇れる独自技術や愛される名車を持ち、広島や中国地方の産業の要でもあるマツダと、ワイヤーハーネスを世界中に供給する矢崎総業との共創は、日本経済の発展にも繋がると期待される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    橋爪一仁

    Kazuhito Hashizume

    ジャーナリスト。自動車業界を経て現在はアビームコンサルティング(エグゼクティブ・フェロー)。企画業務を中心に自動車のブランド・オリジナリティ時代におけるCASE、DX×CX、セールス&マーケティング、広報、渉外、認証、R&D、工場管理、生産技術、製造等の幅広い領域を研究、アドバイザー業務を中心に活動中。特に自動車を経済と技術の側面から分析するのが専門。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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