同じエンジンで同じ価格!マツダCX-30とCX-5、買うならどちらか?(中編) 裏テーマは3代目の再検証【日本版編集長コラム#107】

公開 : 2026.11.08 12:05

マツダ流マーケットインへの移行

その傾向に変化が見られたのは、2021年の2代目CX-5大幅改良。アウトドアテイストのフィールドジャーニーというモデルが登場したことだ。

当時、営業担当との取材セッションもあり、現場と営業が一体になって作り上げたというような話があった。それを聞いて筆者は、これが『マツダ流マーケットイン』だと感じたのをよく覚えている。顧客のニーズを優先するマーケットインではあるが、そこにはまだマツダのこだわり、作り手のプライドが見え隠れしたのだ。

3代目CX-5の大きな特徴となる、大型スクリーンに集約された新たなインターフェイス。
3代目CX-5の大きな特徴となる、大型スクリーンに集約された新たなインターフェイス。    平井大介

3代目誕生のプロセスでは、ラージSUVの販売実績という内的要素と、急激な電動化とその揺り返し、トランプ関税といった外的要因など、屋台骨のフルモデルチェンジとして失敗が許されない状況に追い込まれていったことが想像できる。

そういった背景を頭に入れると3代目CX-5が顧客に寄り添った、つまりより強い形でのマーケットインとなった立ち位置も理解できるのだが、その開発の中で、これまでクルマを趣味とする層を楽しませてきた部分が薄れてきたのではないか。これこそが、第一印象があまりよくなかった根本だと思っている。

ただしこれは、どの視点で語るかによって評価が分かれるので、現時点ではあくまで好みの問題として捉えて頂きたい。

最初の試乗で具体的に気になったのは、乗り心地を優先したという足まわりと、2.5Lとなったマイルドハイブリッド、大型スクリーンに集約された新たなインターフェイスの3点だった。そのあたりを再検証するのが今回の取材の趣旨だ。

……ということでまた長くなってきたので、この話は次回に続きます。

*当コラムは何となく毎週日曜日の昼頃に公開しています。次回は11月15日予定です。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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