GMヨーロッパがプジョー・シトロエンに吸収合併

公開 : 2012.10.13 16:05  更新 : 2021.03.05 21:45

フランスからの報道によればGMヨーロッパがプジョーシトロエンに吸収合併されることになるという。レポートによれば、ヴォグゾールオペルが、プジョー・シトロエンの傘下になるということだ。

GMはこのジョイント・ベンチャーの30%の株式を保有し、将来の製品開発のために62億ポンド(7,800億円)を注入するという。

オートモティブ・ニュース・ヨーロッパによれば、この試案は、PSAとGMの幾つかのアイディアのうちのひとつで、中にはPSAがオペルを買収する案、またGMがPSAの自動車部門を買収する案もあったという。

今のところ、GMもPSAも一切の情報をリークしていない。

現在、GMヨーロッパとPSAの間では、インシグニアとC5/408、ルノーのサブブランド、ダチアに対抗するモデルの開発、スーパーエコノミーなスーパーミニ、そしてコンパクトSUVといった部門でのジョイントがある。

PSAとGMヨーロッパのジョイント・ベンチャーについては、フランス側が70%の株式を持つということに、フランス政府が抵抗を見せるかもしれないという人もいるが、PSAを危機から救うためには、これ以外の方法がないとする声が大きい。

GMヨーロッパも、PSAもヨーロッパ市場での急激な売上低下によって、巨額のマイナスを計上している。GMヨーロッパは、2012年に10億ポンド(1,260億円)の赤字を計上することになろう。一方、PSAも毎月1億6100万ポンド(200億円)の損失を出しているといわれている。

プジョー、シトロエン、オペル、ヴォグゾールという4つのブランドを合併することによって、同じプラットフォームを使うモデルが増えることは研究開発を抑えることになるし、工場稼働率も85%以上となるような経営をすれば大幅なコストダウンが見込まれる。

問題はPSAとGMヨーロッパの複数の工場を閉鎖しなければならないということだ。2015年からアストラを製造する予定の英国のエルズミーア工場なども、その閉鎖するひとつにあげられるかもしれない。

今後5年のうちに、PSAとGMヨーロッパのモデルのプラットフォームは統一化されることになるだろう。しかし、その場合も、GMヨーロッパのルッセルスハイムのヘッドクウォーターは、GMヨーロッパによって保持されてきたが、今後は、フランスとドイツ、どちらのエンジニアリングが主導権を持つかという問題も起きてくる。

現段階では、その合併は提案段階であるという。しかし、様々な問題が解決されるのであれば、今年の終わりには、この話にグリーンライトが点灯することになる。

関連テーマ

おすすめ記事