フィアット124スパイダー

公開 : 2016.10.26 05:50  更新 : 2017.05.29 18:51

■パフォーマンス

“ESPは切り替え可能。ただ、124スパイダーは、あり余るほどのパワーや、それをタイヤに伝えきるほどの安定感があるわけではない” ― マット・プライヤー (ロードテストエディター)

以前テストした際、124スパイダーのエンジンは高回転域でゼイゼイと息を荒げていた。

が、それから3000km以上の距離を重ねたテスト車は、以前よりも軽くエンジンが回るようになった。

といってもターボ・ユニットであるから、ミドル・
レンジがもっともおいしいのは変わりない。ちなみにピーク・パワーは(140ps/5000rpm)、ピーク・トルクは(24.5kg-m/ 2250rpm)。

2000rpmが力不足なのは気になるが、2000rpmを超えるとエンジンのパンチ力は一気に増す。吸気音も魅力的である。

ただし数値が示すほど、体感的には速くない。

よって0-97km/hタイム(=7.3秒)よりも、0-48km/hタイム(=2.5秒)のほうが魅力的に感じるだろう。この数字は、ほとんどのFFのホットハッチよりも速い。

レスポンスは全般的には不満がなく、ターボ・ラグもほとんど看守されない。タービンが回っているような音がしないのもよい。

6速マニュアルのシフト・フィールは明快で、ギア比もエンジンの出力特性にマッチしている。ペダル配置もよく考えられているからヒール・トウもしやすい。

制動力も不足しておらず、ペダルを踏んだ感触も気持ちがよかった。

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