セアト、過去最高の業績に 若きCEOの1日に密着 見据える未来とは

公開 : 2017.12.02 18:10  更新 : 2017.12.14 12:35

12:30 PM デザイン部門ボスとランチ

VIPクラブでアレジャンドロ・メソネロ-ロマノスとランチ(素晴らしい食事だ)をともにする。2012年からセアトのデザインのボスを務めている。

彼はセアト・ブランドをエセフォルクスワーゲン的なありふれたクルマから、現在の特色ある訴求力の高いデザインへと引き上げた。

彼の主導のもと、デザイン・スタジオのスタッフは2倍の180人に増え、デジタル・デザイン部門も大幅に拡大した結果、技術者との共同作業はずっと密接なものになった。

マルトレル工場では新しいアウディA1を製造する。マルトレルの名声を高める重要な一里塚だ。

われわれはクルマの話をする。メソネロ-ロマノスは現在88年のポルシェ911を所有している。その前にはフェラーリ308GTBと59年のアルファ・ジュリエッタを持っていた。

クルマの基本的特性を示しながら、彼はクルマの外観デザインは人間の体のエコーだ言う。攻撃的なデザインは好みではないようだ。歴史上の偉大なクルマを思い浮かべてください、明らかに攻撃的なデザインのクルマなんてほとんどありませんよと彼は言う。

1:30 PM 副社長との打ち合わせに潜入

われわれはデ・メオのオフィスに戻り、販売/営業担当の副社長ウェイン・グリフィスと社長の打ち合わせを盗み聞きする。

グリフィスは英国人だが「欧州人でいたいので」ドイツ国籍を取得した。アルジェリアでの販売の話になる。厳しい輸入制限が施行される前には、2万台を売り上げたが、今では1万台(一部は現地組み立て)に逆戻り。

だが、1万5000台は達成可能だと見ている。次回のアルジェリアへの輸出車種をレオンにするかアローナにするか議論し、結論は後者になった。

セアトのトータルのセールスは好調のようで、スペインと英国では大きく伸びているが、グリフィスもデ・メオも浮かぬ顔だ。過去の調査ではフランスとイタリアではまだ需要は弱く、さらに悪いことには欧州以外での売り上げはたったの15%だ。デ・メオとグリフィスは30%を目指すこととし、これを中期目標にした。

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