追悼 マツダ山本健一元社長 歴代ロータリー、今のると? 試乗

公開 : 2018.01.07 15:40  更新 : 2018.01.07 16:30

コスモとRX-8 共通項

このクルマは40周年記念のスペシャル・エディションなので、標準モデルに比べてギミックがいくつか追加されシートもよくなっているが、ボンネットの下にはコスモと結びつけるものが息づいている。

40年間の努力により110Sとは隔世の感のあるRX-8だが、その1.3ℓロータリーはコスモの2倍のパワー(正確には220ps)があるにもかかわらず、オリジナルの10Aユニットのまさに直系という感じがする。

パワーは常に回転に比例してリニアに高まり、同様にスムースで振動もない。通常燃焼のエンジンからはさらに離れた感覚で、むしろタービンのようだと言ったら変だろうか。

もちろん、RX-8はツーシーターのコスモに比べればずっと実用的であり(リア・スペースは使えるし、観音開きのリア・ドアがあるので一層実用的だ)、たぶん日常の足として使うこともできるだろう。10.6km/ℓいくことがあれば満足だと思えるのであれば。

走りも見事だ。しっかりとしたステアリングは適度な重さで、サセックスのグッドウッド・レース場周辺のでこぼこした道でも乗り心地は快適だ。

RX-8は雨の中ではちょっと横を向きたがる -おそらく2000年代中頃のMX-5の下回りを引き継いでいる結果だろう- が、今日連れてきているクルマの中では、NAのロータリーエンジンを搭載したこの4ドア・クーペがもっとも賢い選択である。

特に小さなRX-3と比べると。

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