「マイルドハイブリッド」とは? ハイブリッドとの違い/仕組み/効果は

2018.04.09

いろいろなハイブリッド車の種別方法

では、ハイブリッド車にどのような種類があるのか? これを理解するのがちょっと面倒なのだ。

なぜならば、どのような視点で分類するのかによって、様々な名称があるからだ。

順を追って説明しよう。

まず、モーターによる駆動の電動化を「クルマとしての進化」として捉えると……。

クルマとしての進化

ハイブリッド車を基点に、プラグインハイブリッド車へと進化する。

プラグインとは、充電用の装置(プラグ)を充電口に接続することで外部から充電できる、という意味で用いられている。

技術的にはプラグイン・ハイブリッド・エレクトリック・ヴィークル(PHEV)で、三菱アウトランダーではPHEV(ピー・エイチ・イー・ブイ)という商品名になっていることでご存じだろう。

技術者の中にはHEV(ヘブ)に対して、PHEV(ピー・ヘブ)と呼ぶひともいる。また、トヨタではハイブリッド車のHVを基本として、PHVという商品表記だ。

次に、駆動の仕組みから、ハイブリッド車を分類してみよう。

駆動の仕組み

ここではシリーズハイブリッド、パラレルハイブリッド、そしてシリーズ・パラレルハイブリッドという3方式がある。

シリーズハイブリッド方式

シリーズハイブリッド方式は、エンジンをバッテリーに電気を蓄えるための発電機として使う方法だ。

これが、日産のe-パワーだ。BMWi3では、オートバイ用の小型エンジンを発電機として使うが、欧米ではシリーズハイブリッド方式を、航続距離が伸びるという意味でレンジ・エクステンダーと呼ぶ。

パラレルハイブリッド方式

次のパラレルハイブリッドはエンジンとモーターが直結、またはクラッチを使って連結している方式だ。日本、中国、欧米でこの方式を採用するクルマは多い。

シリーズ・パラレルハイブリッド方式

そして、シリーズ・パラレルハイブリッド方式は、プリウスを代表格とするトヨタの専売特許といって良い技術だ。

エンジンと発電機の間に、遊星歯車(プラネタリーギア)と呼ばれる動力を分割する装置がある。

これによって、EVモードや走行中のエンジンへモーターによるアシストなど走行状況に応じた駆動力を確保している。

記事に関わった人々

  • 桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?

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