ゲームチェンジャー賞 自動車社会を一歩先に進めた5台+1社 AUTOCARアワード2018

公開 : 2018.05.27 10:10  更新 : 2021.03.05 21:37

日産リーフ

内燃機関のライバルに脅威を

この日産のEVハッチバックはすでにしてゲームチェンジャーだ。2010年の発売以来、30万台以上が販売されている。他のゼロ・エミッションのライバルたちは、手ごろな価格で航続距離と使い勝手をうまくバランスさせることに成功していない。最近ではだんだんと近づいてはきたが。

この第2世代のモデルが日産に素晴らしい業績をもたらした理由はここにある。このクルマでリーフはあっという間に自称ライバルたちのトップに返り咲いた。航続距離は1.5倍、パワーは4割増し、トルクは25%増えた。さらにトリム・レベルにもよるが、クルマの価格は実際1500ポンド(22万円)ほど下がっているのだ。政府の補助金を使うと価格は2万2790ポンド(335万円)からとなる。

しかし2代目には数字以上の良さがある。日産はボディを強固にし、ロールを抑え、ステアリングをクイックかつ以前より自然な重さにして、リーフのドライバビリティを改善した。これは燃費を理由に電気自動車を購入する多くのひとたちにも重要だ。またこの改良で、リーフのダイナミック性能は取って代わろうとしている内燃機関の高性能ハッチバックにより近づいた。

もちろん、リーフからの過去最大の脅威に晒されているのは、これら内燃機関のライバルたちである。買い替えを考えている顧客の背中をこれほど強く押す電気自動車はほかにない。もちろんこの価格帯では皆無だ。

われわれの試験では、新しい40kWhのバッテリーのおかげで、実際の航続距離はクラストップの270kmだった。本当の「ワンペダル」ドライブを実現するeペダルのような回生ブレーキの新技術も導入された。またプロパイロットと呼ぶ機能により、単一レーン走行中は自動運転も可能だ。

しかし、第2世代のリーフが非常に魅力的な購買対象であるのは、実際の航続距離の長さと価格の安さが理由である。走行距離が大したことない大多数の英国人ドライバーにとって、内燃機関にこだわる理由はここ数年で徐々に減っているばかりか、全くなくなってしまったと気づくひとも多いだろう。

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