新型プジョー508 2.0ℓディーゼルに試乗 温厚な乗り心地、軽快なハンドリング

公開 : 2018.06.18 10:10  更新 : 2018.06.18 10:58

パワーデリバリーに気になるクセ

1.6ℓのガソリンエンジンは魅力的。ダイナミクス性能という点では、ライバルと比べるとやや劣る部分もあるが、車重は1575kgと、ディーゼルの1683kgより100kg以上軽量。その分機敏になっている。

市街地を離れれると、トランスミッションはスムーズなものの、頻繁に変速を繰り返す。

シフトパドルを用いて手動で変速してみると、変速が頻繁な理由はすぐにわかる。2500rpm以下だとかなり緩慢な一方、それ以上の回転数まで回すと、トルクカーブでフラットに感じられるところが何カ所かあるのだ。おそらく、1.6ℓのエンジンからターボで224psを引き出しているために生まれるクセなのだろう。

公表されているガソリンエンジンのCO2排出量は131g/kmと少ないが、実際のテストでの燃費は11km/ℓを超えることはなく、17km/ℓという数字は期待できそうもない。

ヨーロッパ市場では、一時は法人登録車の92%にも迫ったディーゼルエンジンの需要が減りつつある。これはプジョーだけが面している課題ではいが、驚くべき変化だといえる。

508の場合、ガソリンエンジンでもディーゼルエンジンでも、ノイズレベルは十分抑えられており、ロードノイズや風切り音のチェックも不満はない。まだ動作はやや不安定ながらも、レーンキープアシストにアダプティブ・クルーズコントロールが付いており、走りは安定していて快適。高速道路向きの優れたクルマだと思う。

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