日産キャシュカイ、英国で評価 マイナーチェンジ 優位性を固守

公開 : 2018.10.15 18:10  更新 : 2018.10.18 16:45


どんな感じ?

トータルバランスでは140ps仕様

改良前のキャシュカイは、AUTOCARでもレビューしている。その時は、エントリーレベルの1.2ℓ114psモデルを試乗したのだが、1750rpm以下でのパワー不足について指摘していた。

2018年モデルでは、明らかにそれが改善。ターボ過給される1.3ℓの140ps仕様でも、低回転域から明確にスムーズさと素早いレスポンスを獲得している。以前計測した0-100km/h加速は、改良前モデルが11.3秒だったのに対し、今回のモデルでは10.5秒へと短縮。キビキビとした加速感があり、追い越し時でも不満を感じさせないうえ、エンジンノイズも静かになっている。

160ps仕様へと乗り換えると、同じ1.3ℓエンジンながら、両者の特徴の違いに気づく。もちろん160psの方が加速は鋭いのだが、140ps仕様のフレキシブルさや不満を感じさせないパフォーマンス、1500ポンド(22万円)という価格差を考えると、140ps仕様の方が魅力的に思えてくる。定員に近い乗車や、荷物をたくさん積んでの移動が多いなら、160psの方が良いとは思うけれど。

反面、パワーを求めるひとにとっても、面白い共通点がある。140psでも160psでも、二酸化炭素の排出量や燃費をみた場合、17インチホイールのモデルでは、121g/kmと18.8km/ℓと差がないのだ。つまり、どちらも普通に走っている限り、ランニングコストは変わらないということ。ちなみに、18インチや19インチホイールを選択すると、130g/kmと17.5km/ℓへと悪化するのでご注意を。

新しいガソリンエンジンは、キャシュカイが従来から持つ、優れたドライビングフィールに悪影響は及ぼしていない。登場以来、コンパクトSUVカテゴリーの中ではドライバーズカーの資質があると評価してきたが、2018年モデルでも保たれている。ハンドリングやドライビングの面では、セアトアテカがやや優位ではあるものの、キャシュカイの乗り心地は素晴らしい。また、活気でも勝っている。

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