中国ベストカー選手権 中国製モデル最高の1台はどれ? 比較テスト

公開 : 2018.12.23 11:40

似たようなモデル ボーラがトップ

その極端な例がサンタナとジェッタであり、この2台で「動力性能ワースト」の座を争うことになった。両者とも低コストで開発されたフォルクスワーゲングループの旧P25プラットフォームをベースとしており、欧州市場におけるスコダ・ラピッドやセアト・トレドのような存在だ。

特にサンタナの古臭さは際立っており、変速の鈍いオートマティックギアボックスや粗削りなエンジン、フィールのないブレーキが組み合わさった魅力に乏しいモデルだが、1990年代後半のスコダ・ファビアと同じステアリングだけは手によく馴染んだ。

では、なぜこの似たような2台が併売されているのだろう? 中国市場におけるフォルクスワーゲンは、ふたつの異なる合弁会社からさまざまなモデルを販売しているが、その一方が一汽大衆であり、他方が上海フォルクスワーゲンなのだ。


同じような会社規模ながら、それぞれ中国国内でも異なる地域で販売を行っていることから、競合することはなく、しばしば同じようなモデルを、異なるブランドとスタイリング(その違いはほんのわずかだ)、そして異なるシャシーチューニングでそれぞれラインナップしている。

故に、ラヴィーダとボーラ同様、サンタナとジェッタは似ているのだ。しかし、前者の組み合わせのほうがはるかにクルマとしての出来は素晴らしい。クラスを越えたフォルクスワーゲン製ベストサルーンは、新たなMQBプラットフォームをベースとしたボーラであり、一汽大衆が販売するこのモデルでは、特に1.4 TSIエンジンと7速DSGデュアルクラッチオートマティックの組み合わせがお勧めだ。

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