ロードテスト フォード・フォーカス ★★★★★★★★★☆

公開 : 2019.03.02 11:50  更新 : 2019.03.12 14:36

結論 ★★★★★★★★★☆

「先代モデルより走りもルックスもよりよく、驚くほどグッドバリューだ」

新型フォード・フォーカスの登場を、主なライバル各社は注意深く観測してきたことだろう。また、このファミリーハッチバックの猛者に、ユーザーはもちろん、ライバルでさえも寄せる期待の大きさを考えれば、これはフォードにとって、現状を打破するチャンスでもあった。

であるから、この4代目フォーカスが実用性や先進性、そして魅力を先代より引き上げてきたのは好材料だ。しかし、より注目を集めそうなのは、フォーカスのレゾン・デートルの部分における改善だ。つまり、走りである。新開発のエンジンやプラットフォーム、そしてアダプティブダンパーの導入が、それに大きく貢献している。

当然ながら、新型フォーカスに懸念材料がないわけではない。プレミアムモデルほどのプレステージ性はなく、インテリアにはマテリアルやヴィジュアルの面でもっとアピールが必要だ。とはいえ、結局のところそれらは小さな問題で、フォーカスがクラストップに輝く上で支障になるようなものではない。

担当テスターのアドバイス

リチャード・レーン

フォードは標準モデルの滑らかさを、よりホットなSTモデルにもそのまま与えることにいつも成功してきたわけではない。今回は、ぜひともうまくやってもらいたいものだ。そうなれば、すばらしい結果がついてくるだろう。

サイモン・デイヴィス

クイッククリアはありがたいアイテムだ。クルマが凍てついていても、スイッチひとつでヒーターがフロントウインドウの氷を溶かしてくれるのはうれしい新体験である。それ以外のガラスは、あいかわらずスクレーパーで霜取りしなくてはならないのが残念だが。

オプション追加のアドバイス

182ps仕様のエンジンが搭載されるのはSTラインXと、2500ポンド(約38万円)高いヴィニャーレのみ。550ポンド(約8.3万円)のB&Oプレミアムオーディオ、CCDシステムこと連続制御ダンパー、LEDヘッドライトは装着したい。

改善してほしいポイント

・キャビンのマテリアルをもっと魅力的なものにしてほしい。ゴルフに見劣りする部分だ。
・インフォテイメントシステムは上々だが、もっと見栄えがよく、もう少し直感的に扱えればなおうれしい。
・燃費の改善を。高性能を謳うエンジンのテクノロジーから期待されるほどいい数字ではなかった。

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