試乗 BMW 7シリーズ 750Li xドライブ G11型、壮観な車内と走りを両立

公開 : 2019.04.08 10:40

期待を裏切らないハンドリング

実際、7シリーズは今回の試乗コースとなったポルトガルの九十九折の道で、見事な走りを披露してくれた。サイズを考えれば比較的軽量だといえる1965kgの750Li xドライブは、バランスの取れた優雅な乗り心地に加えて、抑制の効いたボディロールを示す。オプション装備の4輪操舵とアクティブ・アンチロールバーの効果もあるとは思うけれど。

確かに、従来までの7シリーズとは異なり、G11型はリモートコントロールされている感覚があることは否定できない。ステアリングは以前よりも軽いし、サスペンションの振る舞いも少し浮遊したような印象がある。しかしSクラスよりも速く正確で、自信を持って走らせることができることは、オプション装備を差し引いても明らか。バンク角90度の4.4ℓ V型8気筒エンジンは、踏み込めばその存在を知られてくれるし、6250rpmまで気持ちよく回ってくれる。

車内空間の雰囲気も並外れたレベル。窓ガラスの厚みは5mmを超え、ホイールアーチ内やBピラー、リアシートの背もたれ部分には吸音材が増やされている。高速道路を巡航している限り、ロールス・ロイスファントムと遜色のない静寂さを保ち、われわれがロードテストのノイズ計測用に使用している集音マイクの測定でも、明確な差は見られなかった。

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