ロードテスト メルセデスAMG GT 4ドア・クーペ ★★★★★★★★★☆

公開 : 2019.04.20 09:50

内装 ★★★★★★★★☆☆

GT 4ドアのインテリアは、概ねCLSの豪華バージョンといった趣だ。ただし、高さを増したセンターコンソールと、ディテールやトリムのところどころに相違は見出せる。

ドアパネルは優美なアーチを描き、メルセデスのタービンを思わせる特徴的な送風口を備えるダッシュボードとの連続性を持たせた。新型のマルチファンクション・ステアリングホイールは、スポークがスイッチなどで混み合っている。その向こうにある12.3インチのデジタル計器盤は、中央寄りにある同じサイズのディスプレイと並べて設置した。

メルセデスやAMGの既存モデルともっと差別化することもできたはずだが、総合的に見れば納得のいくものだ。古き佳き贅沢な世界観と、最先端の雰囲気が同居している。

その中で満足度が低いのは、シフトレバー周辺のパネルだ。数少ないGT 4ドアの専用パーツであるにもかかわらず、である。2ドアクーペのセンターコンソールにインスパイアされたデザインで、エンボス加工されたセレクターレバーは共通た。しかし、ちょっとばかり見栄えが悪く、スペース効率もよくない。だが、より視点を広げると、マテリアルの質感はたいていが秀逸で、ナッパレザーはひときわ柔らかい。スイッチ類の配置は、相変わらずポルシェベントレーに追従しようとしているが、パーツはより頑丈そうで、手触りでも上だ。

リアシートでは、傾斜したルーフラインのせいで、背が高いと頭上にやや窮屈さを感じるだろうが、レッグルームは広々としており、シート自体の快適性も高い。ノーマル状態では2座だが、オプションで3座仕様も用意され、これを選択するとシートバックをフォールドできるようになる。荷室容量は461ℓで、可倒式シートでは1324ℓまで拡大できる。

荷室は広々としており、かなり大きめのダッフルバッグを4つは余裕で積み込める。とはいえ、パナメーラ・スポーツツーリスモなら5つ、M5なら6つはいけるだろうが。テールゲートはファストバックならではの大開口だが、手前の段差がかなり大きい。

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