ロードテスト BMW X2 ★★★★★★★☆☆☆

公開 : 2019.10.05 11:50

内装 ★★★★★★★★☆☆

ドライバーズシートから見ると、キャビンはややタイトで、助手席との距離が近く感じる。もっとも、このクルマのボディがコンパクトSUVというより大柄なハッチバックのようなサイズであることを踏まえれば、驚くには当たらない。それでも、ファミリーカー向けハッチバックの一般的な水準からすると、前席の囲まれ感はいささか強い。

それでも、問題になるほどではない。キャビンのヴィジュアルやマテリアルのアピールは、数少ないパフォーマンスクロスオーバーのライバルたちと比べてもトップレベルだ。

BMWらしい組み合わせのマテリアルは、どれも質感が高い。
BMWらしい組み合わせのマテリアルは、どれも質感が高い。    LUC LACEY

X2におけるより魅力的なマテリアルのブレンドは、たとえばアウディSQ2あたりより効果が大きい。テクスチャーの入ったアルミパネルがダッシュボードからドアトリムにまで走り、センターコンソールやエアコンパネルには艶のあるピアノブラックが控えめに用いられる。

一方で、コントラストの際立つブルーのステッチが施されたファブリックのスポーティなシートや色のついた室内照明は、パフォーマンスカーっぽさ満点の演出だ。

型押しされたソフトタッチの樹脂も多く用いられ、ダッシュボードの表面を覆っている。しかし、アウディのキャビンでならすぐに見つけられるような、硬く引っかかりのあるプラスティックは目につかない。

X2のボディサイズはSQ2をやや上回る程度だが、実用性の面でも凌いでいる。前席がタイトな分、後席の余裕は大きくなっている。アウディのリアシートでは前席をまたぐように脚を広げなければならないように感じたが、このBMWなら膝が前席シートバックに触れないだけのゆとりがある。頭上空間も、X2の方が広く感じられた。

荷室は、通常時の容量が470Lで、SQ2の355Lに大きく差をつけている。後席シートバックは40:20:40の3分割。手前には荷物を滑らせるための段差が付いているものの、フロアはフラットで使いやすい。開口部は広く、重くて大きな荷物の積み降ろしが不便になることはない。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

BMWの人気画像