ブリヂストン 世界初、ゴム/樹脂を分子レベルで結合「サシム」 東京モーターショー

公開 : 2019.10.28 21:58

東京ショーのブリヂストンブースでは、世界初となる新ポリマーが発表。従来のゴムより高強度、修復性があり、低温でも強く、再生可能という「SUSYM」とは。

もくじ

高強度/熱修復/着色可能
耐摩耗2.5倍、耐亀裂5倍
再生可能、次世代ポリマーとして注目
ブリザック/レグノも展示中

高強度/熱修復/着色可能

text&photo:Hidenori Takakuwa (高桑秀典)

ブリヂストンは、ゴムと樹脂を分子レベルで結び付けた世界初のポリマー「SUSYM(サシム)」を、東京モーターショー2019で発表した。

登壇したブリヂストン執行役員 先端技術担当の田村康之氏によると「ブリヂストンは、もともと足袋屋でした。足袋とゴムを組み合わせたのが会社の源流で、イノベーションはブリヂストンのDNAだといえます。いま、クルマ業界は100年に一度の変革期にあり、社会全体も変わりつつあります。ブリヂストンは社会全体を支えるべきであると考えており、持続可能な社会へ貢献していくことを念頭に置き、ゴムと樹脂を分子レベルで結びつけた世界初のポリマーであるサシムを発表します」と新技術を紹介。

サシムについて発表する同社執行役員の田村康之氏。
サシムについて発表する同社執行役員の田村康之氏。

「サシムは従来の性能を大幅に超え、とてもユニークな特性があることが分かっています。現時点ではその可能性は未知なので、どのような分野でどのような活用ができるのかを一緒に考え、共に新しい価値を想像していきたいと考えています」と力強く語った。

耐摩耗2.5倍、耐亀裂5倍

続いて登壇したブリヂストン先端技術担当フェローの会田昭二郎氏はサシムのシートを手に持って話し始め、「まさにゴムと樹脂を分子レベルで結合することに成功しました。この技術は、ブリヂストンしか持っていません。竹細工をモチーフとし、サシムの機能を使ったタイヤを造ってみました。あらゆる部材にサシムを使っています。赤い部分がやわらかいところで、そこにはやわらかいサシム、銀色の硬いところには硬いサシムを使い、それらが連続的にシームレスにつながっています」と解説。

「サシムは、まったく新しい素材であると考えており、非常に価値がある素材だと考えています。もちろん、タイヤに使っていきたいと思っていますが、それだけではもったいないと思っています。サシムという素材を使って、社会全体を支えていきたい。その方法は我々だけでは考えられないので、今回サシムを発表しました」とアピールした。

サシムは、従来のゴムより高強度・高耐久など各性能が大幅に高まる。
サシムは、従来のゴムより高強度・高耐久など各性能が大幅に高まる。

天然ゴムと比較して5倍以上の耐亀裂性、2.5倍以上の耐摩耗性、1.5倍以上のひっぱり強度があり、硬度も連続的に変化させて成形でき、さらに色も自由に着色できるという特徴があるサシムは、ブリヂストンが2018年5月に発表した「High Strength Rubber」をさらに進化させたものだ。

従来のゴムよりも高強度・高耐久であると共に、穴が開きにくい(耐突き刺し性)、治る(再生・修復性)、低温でも強い(低温耐衝撃性)などの性能が飛躍的に向上している。

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