【エコな高級SUVクーペの最有力】メルセデス・ベンツGLE 350de クーペ 90.9km/L

公開 : 2019.12.26 09:50

システム総合319ps、0-100km/h加速6.9秒

英国の場合、ガソリンエンジンは3.0Lの直列6気筒ターボのみ。最高出力は435psで最大トルクは52.7kg-mとなり、メルセデスAMG GLE 53に搭載される。ディーゼルエンジンは2.9Lの直列6気筒ターボで、350dには271psと60.9kg-mの設定と、GLE 400dには329psと71.2kg-mの設定が提供される。

今回試乗するのは注目すべきPHEVメルセデス・ベンツGLE 350de 4マティック・クーペ。2.0Lの4気筒ディーゼルエンジンに、トランスミッションに一体化された電気モーターを結合。システム総合での最高出力は319ps、最大トルクは71.2kg-mで、0-100km/h加速6.9秒の動力性能を与えている。

メルセデス・ベンツGLE 350de 4マティック・クーペ
メルセデス・ベンツGLE 350de 4マティック・クーペ

ハイブリッド・モードでの走行時、2つのパワーソースは見事に一体化されており、都市部で走行している場面ではエンジンとモーターのどちらが主役なのかわからないほど。厚いトルクで柔軟性が高く、ライバルを超えるクルージング性能を得ている。

ただし、強めの加速を得たいときなどにはエンジンが一生懸命に仕事をする必要はある。同時に小さくないノイズも響かせてしまう。

車重は2690kgと重く、新しいGLEクーペ兄弟と同じ機敏さは得られていない。それでも、試乗時に走ったアルプス山脈に伸びるカーブの続く道でも、前後左右のボディの傾きはしっかり抑え込まれていた。

モーターとバッテリーによって増えた車重は、スチールコイル製サスペンションから良質な柔軟性を奪っている。オプションのEアクティブ・エアサスペンションを選択すれば、高級なインテリアに見合う、滑らかな乗り心地を得ることができるだろう。

エコな高級SUVクーペの最有力

減速時やコースティング時の回生エネルギーの動作も素晴らしい。4本のタイヤを通じて運動エネルギーを電気エネルギーに変換してくれる。バッテリーの充電は60kWの受電容量にまで対応し、最短で30分で完了するという。ライバルより短い。

リチウムイオン・バッテリーの容量は31.2kWhで、フロアと荷室の下にマウント。電気のみで走行可能な距離は82kmから99kmに達し、160km/hまでの速度に対応する。EVモードを選択すれば、軽油を1滴も使うことなく、毎日の通勤もカバーできるはず。

メルセデス・ベンツGLE 350de 4マティック・クーペ
メルセデス・ベンツGLE 350de 4マティック・クーペ

WLTP値での電費は76.9km/Lから90.9km/Lと公表されている。実環境ではこの数字は難しいかもしれないが、新しいGLEクーペの中では最も燃費は良好。二酸化炭素の排出量も少なく、税制面でも有利となる。

メルセデス・ベンツGLE 350de クーペは、SUVクーペが欲しい誰しもにぴったりというわけではない。やはり身近な環境に充電設備が必要ではある。

だが、長めのゼロエミッション走行と、非常にラグジュアリーな品質をSUVクーペに求めるのなら、GLE 350de クーペほどの選択は他にないことは事実だ。

メルセデス・ベンツGLE 350de 4マティック・クーペのスペック

価格:6万5000ポンド(910万円・予想)
全長:4939mm
全幅:2010mm
全高:1730mm
最高速度:209km/h
0-100km/h加速:6.9秒
燃費:76.9-90.9km/L
CO2排出量:30-34g/km
乾燥重量:2690kg
パワートレイン:直列4気筒1950ccターボチャージャー+同期電動モーター
使用燃料:軽油
最高出力:319ps(システム総合)
最大トルク:70.2kg-m(システム総合)
ギアボックス:9速オートマティック

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

メルセデス・ベンツの人気画像