【公道仕様のグループBラリーカー】新車に近いフォードRS200 英オークションに

公開 : 2020.02.01 11:50  更新 : 2020.12.08 18:36

新車に近い状態で大事に保管されてきたフォードRS200が、英国でオークションに出品されます。走行距離わずか約1923km。ただし、手に入れるためには3000万円ほど用意しなければなりません。

現存する最も新車に近いRS200

text:Lizzie Pope(リジー・ポープ)
photo:Silverstone Auctions

走行距離わずか1200マイル(約1931km)以下。これはおそらく、もっとも新車に近い状態で残っているフォードRS200ではないだろうか?

しかもそれが、あなたの物になるかもしれないのだ。

1986年製フォードRS200
1986年製フォードRS200

この1986年製RS200は、英国ウォリックシャーのストーンリー・パークで開催されるヒストリック・モータースポーツのイベント「レース・レトロ」で、2月22日のオークションに登場する予定だ。

このクルマを出品するシルバーストーン・オークションによると、世界ラリー選手権グループBの出場資格を得るために200台が生産された公道仕様の中でも、このRS200は184番目に製造された車両であるという。ダイヤモンド・ホワイトのボディに合わせて、シートのファブリックとステアリングホイールのレザーが赤で張り替えられている。

ナンバープレートにも注目

1986年当時、このRS200はローランド・ホジソンが経営するディーラーに新車として入庫し、それから数年間、登録されることなくショールームに置かれていた。1993年になってホジソンが登録しようと決めた理由は、このクルマに相応しい「L20 ORS」(L200 RSと読める)というナンバープレートが入手できたからだ。

そうなるとホジソンは、250psを発生する4気筒ターボをミドシップに搭載した公道仕様のラリーカーを、運転する誘惑に勝てなかったらしい。しかし、それもわずかに留めたようだ。現在までの走行距離は1195マイル(約1923km)に過ぎないからだ。

赤で張り替えられたインテリア
赤で張り替えられたインテリア

その後、このRS200は2人のコレクターの手に渡ったが、いずれも大事に保管されてきた。

今回のオークション出品に向け、車両の全体が点検されたが、まったく問題は見つからなかった。RS200のエンスージアストとして知られるジャスティン・スミスは、このクルマが新車の状態に近いと太鼓判を押した。

ピレリ製タイヤもオリジナルのまま

キズ1つないスピードライン製8×16インチの8本スポーク・ホイールに装着された、225/50VR16サイズのピレリ製P700タイヤもオリジナルだ。フロント・ウィンドウにはホジソンのディーラーの宣伝用ステッカーが貼られたままになっている。

車載工具もすべて揃っている。さらにサービス・マニュアルとパーツ・マニュアル、そして当時の販売用パンフレットまで付属する。

車載工具も完備
車載工具も完備

落札価格は17万5000〜22万5000ポンド(約2500万〜3200万円)の間になると、シルバーストーン・オークションでは予想している。

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