【常用域のエンジンノイズと小さな警告音】マツダ3 2.0(2) 長期テスト

公開 : 2020.04.12 08:50

魅惑的な美しいデザインが与えられたハッチバック、マツダ3。歩道を往く人からの注目度も低くはありません。搭載するスカイアクティブ-Xの実力は、マツダが主張する通りなのか、英国編集部が長期テストで確認していきます。

積算4586km 交差点でのエンスト

text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
マツダ3になって、交差点でエンストする恥ずかしさを、久しぶりに感じるようになった。最初は毎日のようにエンストしていたが、同僚も体験していると知り、安心した。

少し唐突につながるクラッチの癖もあるが、その殆どはターボエンジンの低速トルクに筆者が慣れ過ぎていたため。ドライバー側の問題ではある。

マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)
マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)

積算6746km 出勤前のバッテリー上がり

最近は筆者も学び取り、マツダ3でエンストすることもなくなった。ここ1週間ほどはしていない。

だが、2週間に2度もバッテリー上がり引き起こしてしまった。運転は奥深いものだ。

マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)
マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)

初めは、出勤のためにクルマに向かい、キーレスエントリーで解錠しようとドアハンドルを触った時。何も起きずに、困惑した。ボタンを触っても何の反応もない。

最初に考えたのは、キーのバッテリーがなくなったということ。あるいはロックの不具合か。実際のカギでドアを開けてみたが、鍵穴にカギを差し込むのが思いのほか難しくて驚いた。

ドアを開けても車内灯が光らない。バッテリー上がりだと、その時に気がついた。

通勤前だったから上司に電話し、遅刻する旨を伝えて謝る。それからマツダ・アシスタントに電話をすると、1時間も掛からずにレスキューが来て、ジャンプ・スタートをしてくれた。最近引っ越したばかりで、ジャンプケーブルは手元になかった。

洗練されたマツダ3との快適な暮らし

前日の夜に帰宅した際、オートライトからオフにせず、スモールにしてクルマを降りてしまったようだ。まったく気付かなかった。

そして実は後日、再びやらかしてしまった。でもその時は、ポータブルのジャンプスターターを用意していた。同僚もマツダ3で立て続けにバッテリーを上げたと聞くまで、落ち込んでしまった。

マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)
マツダ3 2.0 180PS GTスポーツ(英国仕様)

ツイッターで検索してみると、マツダ3で似た経験をしたことがある人がいるようだ。原因は、ライト消し忘れの警告音。あまりにも静かに鳴るから、気付かないのだ。

近年の自動車のシステムは知的。エンジンを切って施錠したら、バッテリーが空になる前に、ライトを自動で消灯してくれても良いと思うのだが。

それ以降は洗練されたマツダ3との快適な暮らしに落ち着いている。今の季節はクルマがかなり汚れるが、目立たないボディ色にも関わらず、美しいデザインは相変わらず視線を集める。

ドライバーの場合、長時間を過ごす車内も重要。組み立て品質や、シンプルな操作系と良質なデザインは、クラスでも最高水準だと思う。デザインの高評価に納得できる。

一方、称賛を集めたスカイアクティブ-Xだが、少々期待はずれだった印象が否めない。平均で15.2km/L程度の燃費は悪くないと思うが、主に高速道路中心の通勤を考えれば、素晴らしいといえるほどの成績ではない。そして、特に気になるのが洗練性の部分。

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