【バラバラ盗難車】盗まれたホンダ・シビック・タイプRのエンジンは取り戻せるか? 米国販売のその後

公開 : 2020.06.30 05:50

日本から盗難された90年代製を中心とする日本車が、国内で解体され、違法に輸出されています。それがアメリカの日本車専門店で販売されている事は以前お伝えしました。その後、被害者が取り戻そうと動いています。

日本の盗難部品が多数販売(前回のおさらい)

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

日本から盗難された90年代製を中心とする日本車が、日本国内で解体され、違法に輸出されてアメリカの日本車専門店「J-Spec Auto Sports Inc.」のサイトで販売されていた事は以前お伝えした。

AUTOCAR JAPANに記事が掲載された後、TBS「あさチャン」やTBS「Nスタ」などのニュース番組でも報道され、「ジャロプニック」をはじめとする米国の有名自動車メディアにもこの事件が紹介された。

盗まれたホンダ・シビック・タイプRのイメージ。
盗まれたホンダシビック・タイプRのイメージ。    ホンダ

また、「盗品を買ったかもしれない」「困っている被害者をサポートしたい」という人達が参加するフェイスブックグループのメンバーは2500人を超えている。

自動車盗難情報局に登録された盗難車のうち、エンジン番号やミッション番号などが一致した車両だけでも13台、被害者の方から筆者に直接届いたメールやSNSなどでの報告によって、J-Specでの販売が確実となった車両を足すと合計30台以上にもなる。

ちなみに盗まれた車たちは被害者が車検証などですぐに照合できないように、まずは車台番号(VIN)を削られる。

もしくは車台番号が刻印されている部分が残らないようにバラバラに解体される。

クルマの形をしていると日本とアメリカそれぞれの税関でのチェックが厳しく、盗難車だとバレる可能性が高くなるため、フロントクリップ、エンジン、ミッション、シート、ホイールなどのパーツにして輸出するのである。

エンジン番号、どうやって確認する?

車台番号は車検証や自賠責保険、自動車保険などの証書にも記載されているため、比較的目に触れやすい番号ではあるが、実は、エンジンやミッションにも固有のシリアル番号が刻印されている。

クルマに刻印された車台番号での確認はできなくても、エンジンやミッションの番号で自分のクルマだと確認できるのだ。

「日本から到着! とてもきれいで走行距離が少ないB16Bエンジンです!」とアピールしている。
「日本から到着! とてもきれいで走行距離が少ないB16Bエンジンです!」とアピールしている。    加藤久美子

J-Specでは、自社のフェイスブックやユーチューブで「日本から入荷」したエンジンなどのパーツを紹介しており、そこではエンジン番号なども併せて公開している。

エンジン番号が合致すれば愛車であることの確認ができる。とはいえ、一般にはエンジンやミッションの番号を控えているという人は少ない。それらの番号を知るには、ディーラーやメーカーに確認しなくてはならない。

確認を行った被害者の方々の話をまとめると
スバルとホンダ:ディーラーで教えてくれる
日産:ディーラーではだめで、警察に被害届を出して受理されると、警察が日産自動車(メーカー)に依頼をして、日産から警察、警察からオーナーという形で番号が知らされる仕組みとなっている。

こうして被害者の皆さんは、自分のクルマが盗まれて解体され、米国に輸出されJ-Specで販売されている事実を確実に知ることになるわけだが、激しい憤りを感じ、絶望の淵に立たされるものの、それを取り戻す行動に出る人は少ない。

確認できたところで日本の警察が積極的に捜査することは非常にまれで、被害者の多くは「泣き寝入り」するしかなかった。

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