【詳細データテスト】スコダ・オクタヴィア・エステート 高まった質感 室内の広さは健在 パッシブサスでも乗り心地上々

公開 : 2020.09.12 11:50  更新 : 2020.09.12 23:20

内装 ★★★★★★★★★☆

スコダの、内装デザインにおけるアプローチは、じつに激しい勢いで進歩してきた。実用性や使い勝手に無駄がないのは、このチェコのブランドがキャビン造りで得意とするところだが、それは4代目オクタヴィアにも生きているが、加えて、マテリアル選びのセンスや、先進技術の洗練ぶりも感じられる。

テスト車は最上位グレードのSE L ファーストエディションで、ダッシュボード上面には部分的に見栄えのいいマイクロスウェード素材を使用。ソフトタッチの成形プラスティックや、ハーフレザーのシートと相まって、このクルマの質感を大幅に向上させている。

操作系のデジタル化が進んだことには不満もあるが、キャビンや荷室の広さは健在。さらに、高品質なマテリアルを用いて質感が高められている。
操作系のデジタル化が進んだことには不満もあるが、キャビンや荷室の広さは健在。さらに、高品質なマテリアルを用いて質感が高められている。    MAX EDLESTON

フォルクスワーゲングループの兄弟車たちと同じく、インテリアのレイアウトはミニマリスト的傾向をかなり強めた。操作系の大部分は、ダッシュボード中央に突き出した10.0インチのインフォテインメントディスプレイに統合された。エアコンのそれも含まれるのは、残念なところだ。

表面的にはじつにスマートな見た目で、心地よくすごせる空間だ。ルックスも全体的なフィールも、最新のアウディA3以上だというテスターさえいたほどだ。

しかし、そのアウディがそうであるように、デジタルディスプレイへの固執やうわべの魅力を追った処理は、犠牲の上に成り立っている。オクタヴィアが引き換えにしたのは、歴代モデルにあった堅実さだ。

ディスプレイの下に並んだ数々のボタンは、ややチープで薄っぺらい印象。キャビンの下回りには、つつくときしむようなところもある。

そうではあっても、大部分では使い勝手に妥協がない。やや高めのドライビングポジションは快適。それはシートそのものについても同じで、ステアリングコラムともども調整幅は広い。

後席は一般的なシート位置でのレッグルームが700mm、ヘッドルームが最大970mmと不満のないスペースを確保。新型ゴルフは足元こそ同等だが、天井は20mm低い。

荷室はこれまでどおり、クラス水準を上回るセールスポイントだ。通常時の容積は640Lもあり、開口幅は最低でも1m。後席を倒せば、最大1700Lに達する。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

スコダの人気画像