【詳細データテスト】スコダ・オクタヴィア・エステート 高まった質感 室内の広さは健在 パッシブサスでも乗り心地上々

公開 : 2020.09.12 11:50  更新 : 2020.09.12 23:20

結論 ★★★★★★★★☆☆

スコダは1996年以来、600万台ほどのオクタヴィアを販売してきたが、さらに販売の勢いは増すだろう。ディーゼルエンジンを積むワゴンモデルでは、この4代目は燃費や使い勝手、室内の広さで高評価を得るだけにとどまらない。多くのライバル以上の価値をもたらすだけの、適正なスペックも備わった。

たしかに、その特色は先代オクタヴィアのオーナーにはおなじみだし、ある程度までは先々代にもみられた。しかし、かつてはフォルクスワーゲングループの底辺に位置することを意識させられたインテリアなど、もはや新型では過去の話だ。このクルマの魅力である実用本位な部分のいくらかを、もっと一般にわかりやすいものへ置き換えた、ともいえる。

そうはいっても、われわれがオクタヴィアを手に入れるなら、選ぶのは今回テストしたエンジンではない。たしかにこのディーゼルは、そこそこのパフォーマンスを発揮する。しかしガソリンユニットなら、もしくは近日追加予定のプラグインハイブリッドなら、さらに洗練性を高めたものになるはずだ。

また、インフォテインメントシステムは優秀だが、まだ改善の余地がある。スコダはスイッチ類に関して、新たに取り入れたミニマリスト的アプローチを慎重に検討し直すべきだ。

そうした不足を覚える点もあるのだが、それを除けばじつに優秀なクルマだ。

担当テスターのアドバイス

サイモン・デイヴィス

テスト車は、どちらかといえば平凡なパフォーマンスのディーゼルだったが、これにローンチコントロールが装備されていると知ったときには驚いた。どうやらスコダは、遠からず追加されるvRS仕様と基礎的な共有部分を増やすことで、開発時間を節約したかったようだ。

リチャード・レーン

魅惑的なインテリアを目指したスコダの意図に、個人的には納得できないところがある。イミテーションのクロームなどが、雰囲気を混乱させているのだ。クオリティの高い、無意味な装飾のないダークなプラスティックだったらよかったのに。このオクタヴィアのようにキラキラ光らせるのではなく。

オプション追加のアドバイス

ダイナミックシャシーコントロールは925ポンド(約13万円)のオプションだが、予算に余裕があれば装着する価値はある。逆に、345ポンド(約4.8万円)のパークアシストは必要ない。というのも、それが不要なほど視認性が優れているからだ。

改善してほしいポイント

・プライマリーライドを犠牲にすることなく、上下方向のボディコントロールを改善してほしい。
・インフォテインメントとエアコンの実体スイッチをいくつかでも復活させてほしい。
・TDIユニットに負荷がかかったときの遮音と制振を向上させてほしい。

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