【やはり、ライバルではなかった】ダイハツ・タフト独自路線 乗って聞いてわかった ハスラーとの明らかな差

公開 : 2020.09.20 05:50  更新 : 2021.10.13 15:58

クロスオーバーSUVなのに人馬一体

Gターボは実に、スカイフィールトップとの相性が良い。

2500rpmからジワリと広がるトルク感が、タフト全体の楽しい世界感を演出している。

ノンターボエンジンはアクセルを強めに踏んで加速した際にCVTから聞こえる高周波音が気になると筆者。
ノンターボエンジンはアクセルを強めに踏んで加速した際にCVTから聞こえる高周波音が気になると筆者。    田村 翔

もう少し踏み込んでいうと、走り全体に人馬一体感があるのだ。

新型プラットフォームのDNGAによって、現行タントは先代と比べてカッチリした走り味となっただが、タフトはそうした基盤を継承したうえで、ターボエンジンとの相性が良い。

パワステはソフトタッチだが、それがまた、スカイフィールトップとの相性が良い。

今回はAWD車が準備されていなかったが、あくまでもイメージでの話だが、スカイフィールトップとは2WDの方が相性が良さそうに思う。

また、後席に座ってみると、頭上にスカイフィールトップがなくても、視線の先にスカイフィールトップがあるだけで、開放感と一緒に楽しさを感じる。

一方、ノンターボエンジンは3000rpmから伸び感が心地良い。少し気になったのが、アクセルを強めに踏んで加速した際にCVTから聞こえる高周波音だ。「ノンターボ用機器の特性」(ダイハツ関係者)という。

個人的には、スカイフィールトップを活かす人馬一体感をしっかり味わえるGターボを選びたい。

実質的にハスラーとはライバルにあらず

今回試乗して、改めて実感したのは、タフトとスズキ「ハスラー」はライバルではない、ということだ。

ハスラーも、パッと見た目は上屋が小さく見えるが、車内空間の雰囲気はタフトとかなり違う。ハスラーは、オーソドックスな軽SUV。

ハスラーは、オーソドックスな軽SUV。  対して、タフトはまさにクロスオーバーSUVだと筆者は感じた。
ハスラーは、オーソドックスな軽SUV。 対して、タフトはまさにクロスオーバーSUVだと筆者は感じた。    田村 翔

対して、タフトはまさにクロスオーバーSUV。

また、オフロード走行に対する考え方も、搭載機器、カタログや商品紹介ホームページの訴求方法、さらにオンラインでのエンジニアとの意見交換を通じて、明らかな違いがあると確信した。

実際、ダイハツとスズキそれぞれの販売店から「価格帯はかなり近い設定だが、ユーザーはあまり重なっていない」という声が多いようだ。

ダイハツによると、タフトは発売1か月で月販目標台数の4.5倍となる1万8000台を受注。客層は、男女、年代を問わず幅広い。

外装色は、フォレストカーキメタリック、レイクブルーメタリック、サンドベージュメタリックと新色が人気。

また、フロントグリルのイメージが変わる、ディーラーオプションのメッキパックの装着率が約5割に達した。

購入した動機では、独特の外装デザインやスカイフィールトップが気に入った、またDNGAによる走りを指摘する声が多い。

記事に関わった人々

  • 田村翔

    Sho Tamura

    1990年生まれ。東京工芸大学芸術学部写真学科卒業後、2013〜2020年までアフロスポーツのメンバーとして活動。2020年よりフリーに転向。光と影を生かしながらレーシングカーやアスリートの「美」と、報道的かつ芸術性を追求した表現を目指し、モータースポーツと国内外のスポーツ競技を撮影する。日本レース写真家協会(JRPA)会員/日本スポーツ写真協会(JSPA)会員。

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