【なぜアメリカで発表?】新型スバルBRZ 日本製スポーツカー、独り勝ち戦略は奏功する? 2.4Lへの拡大の意味

2020.11.19

サマリー

新型スバルBRZが北米で発表。そう北米で。なぜ日本発表ではなかったのか? 北米マーケットを見渡すと、ライバル不在の独り勝ちになりうるとも考えられます。

もくじ

新型BRZ、なぜアメリカ発なのか?
アメリカの市場、2ドアクーぺ大国
三菱エクリプス アメリカの思い出
BRZ 米にガチンコライバル不在?
多少重なる? しかし実質的にゼロ

新型BRZ、なぜアメリカ発なのか?

text:Kenji Momota(桃田健史)

スバルは新型「BRZ」の米国仕様車を、日本時間2020年11月18日23時にオンラインで世界初公開した。

ボディ寸法は、全長167.9インチ(4265mm)×全幅69.9インチ(1775mm)×全高51.6インチ(1311mm)、そしてホイールベースが101.4インチ(2576mm)。

ドリフト走行する新型スバルBRZ(2020年)
ドリフト走行する新型スバルBRZ(2020年)    スバル

初代モデルと比べて、より低く、よりワイドという、スポーツカーとしての正常進化を遂げた。

エンジンは、もちろん水平対向型4気筒。排気量は初代の2.0Lから拡大し2.4Lとした。気筒内のポート燃料噴射装置であるトヨタD-4Sを採用した。最高出力は228hp、最大トルクは18.8kg-m。

トランスミッションは6速MTと6速ATで、駆動方式はFRである。

気になるプラットフォーム(車体)だが、スバルは「スバルグローバルプラットフォームの開発から得たノウハウを取り入れ……」という表現をしている。

インプレッサから刷新されXV、フォレスター、さらにレヴォーグと続く、スバルグローバルプラットフォームを採用しているのではなく、初代をベースにレヴォーグでも採用したインナーフレーム構造を取り入れ大幅改良したという解釈だ。

初代モデル比で、フロントの横方向曲げ剛性が約60%、ねじり剛性が約50%も向上し、走りがさらに洗練された。

さて新型BRZ、なぜアメリカ最優先での発表なのか?

アメリカの市場、2ドアクーぺ大国

BRZがアメリカ発となった理由は、先に発表された日産フェアレディZコンセプトと同じだ。

2ドアスポーツカーの世界最大マーケットが、アメリカだからだ。

日産フェアレディZコンセプト。北米で発表時のようす。
日産フェアレディZコンセプト。北米で発表時のようす。    日産

そんなアメリカでも、BRZや、兄弟車であるトヨタ86は2ドアクーペマーケットの主流セグメントではない。

2020年11月時点で、2ドアクーペマーケットの主役は、いわゆるマッスルカーたちである。フォード・マスタング、シボレー・カマロ、そしてダッジ・チャレンジャーという、マッスル御三家が不動の地位を築いており、しっかりとした数が定常的に売れている。

また、マッスルカーとは一線を介して、シボレー・コルベットがいるが、新型はスーパーカーライクなリアミドシップ化され、2ドアクーペというカテゴリーには属さなくなった。

その他、2ドアクーペとなると、メルセデス・ベンツとBMWの上級モデル、さらにプレミアムなベントレー、フェラーリという世界となるのは、日本でも同じである。

さらに、日系メーカーでは、トヨタ・スープラ。小ぶりな2ドアクーペでは、もちろんマツダMX-5(ロードスター)がある。

こうして、アメリカ市場を俯瞰すると、BRZ(および86)がいかに、スタンドアローン(孤立して目立つ存在)であることがわかる。

 

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