【2つの理由】新型トヨタ・ミライ、まるで次期クラウンと思えるワケ レクサスLSや新生クラウンもFCV化は

公開 : 2020.12.11 05:45  更新 : 2020.12.11 09:41

トヨタ新型ミライ(ミライ)。まるでクラウンがレクサスのようなプレミアムカーに。一方でクラウンSUV化の噂も絶えません。2つの出来事の関係性は。

もくじ

初見で「次期クラウン」かと思った
目指した「カッコいい普通のクルマ」
クラウンっぽさ、感じるのは当然
クロス化路線でFCV普及めざす

初見で「次期クラウン」かと思った

text:Kenji Momota(桃田健史)

「これ、次のクラウンですか?」

2019年10月に2代目「ミライコンセプト」を、メガウェブ(東京都江東区)で初めて見た時、そんな第一印象をトヨタ関係者に話してしまった……。

新型トヨタ・ミライ(2020年)
新型トヨタ・ミライ(2020年)    トヨタ

レクサスっぽさはあるが、エクステリアデザインの取りまとめ方からも、また車内に入り運転席から見たダッシュボード周りからも、「次期クラウン」を感じさせるような空気感があった。

ただし、冷静になって考えると、このタイミングで次期クラウンが出て来るワケはない。

「ミライコンセプト」実車を見た1年4か月前の2018年6月、日本サイクルスポーツセンター(静岡県伊豆市)で15代目「クラウンプロトタイプ」を試走し、その後に量産されており、次期クラウン登場はそこから5~6年先の2023~2024年が目途だからだ。

それでも、「ミライコンセプト」にはクラウンらしさを強く感じたことが、とても不思議だった。

そして迎えた2020年12月9日、2代目「ミライ」がオンラインで記者発表された。

コンセプトモデル発表時点で、トヨタ関係者が”ほぼ量産”と話していた通りの姿で登場した。

また、この発表の1ケ月ほど前から、巷では「クラウン廃止でSUV化」という報道が相次いでいる。

2代目ミライがクラウンっぽく見えることと、クラウン廃止の噂。

この2つは根っこで繋がっているように思える……。

目指した「カッコいい普通のクルマ」

まずは、ミライについて見ていこう。

2代目ミライの広報資料の中で次のような説明がある。

新型トヨタ・ミライ(2020年)
新型トヨタ・ミライ(2020年)    トヨタ

「FCVであることは前提としながらも、お客様が一目ご覧になった時、運転されている最中、更には乗り終わった後、それぞれの瞬間において、お客様に『このクルマはいい、本当に欲しい』と思って頂ける、未来のプレミアムカーをご提供することを目標に定めました」(本文ママ)

まさに、これが2代目ミライの商品コンセプトだ。

FCV(燃料電池車)という、現時点では世の中に広く普及していない「特殊なクルマ」というイメージを、ユーザーが持たないようにすることを重んじた。

言うなれば「普通のクルマ」であり、その中でのプレミアム性を追求した、という解釈である。

こうした考え方は、基本的に初代ミライでも同じだ。

筆者は初代発売前に、愛知県豊田市内のトヨタ関連施設で、2代目でもチーフエンジニアを務めている田中義和氏に、経済媒体の取材で単独インタビューしている。

その際、田中氏が強調したのが「走りが楽しいカッコいいクルマ」だった。

燃料電池技術はあくまでも「縁の下の力持ち」であり、より多くの人に自然体でミライに乗って欲しいと主張していた。

こうした田中氏の思いは、2代目でも引き継がれており、さらなるプレミアム性を持たせたことになる。