最近のレクサスってどうですか?LS500h編【日本版編集長コラム#43】
公開 : 2025.08.17 14:05
AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第43回は、1ヵ月ほどかけて5台を一気乗りしたレクサスの話です。何回かに分けてレポートします。
1ヵ月ほどかけて5台に試乗
レクサスの公式ホームページでモデル一覧を見るとSUVの項目から始まっていて、そこには全15車種中、8車種が並んでいる。他のセダン、MPV、クーペは合わせても7車種にしかならず、ご多分に漏れずレクサスもSUV中心のブランドであることがわかる。
他ブランドの取材で、RXやNXが売れていることを示す統計データに出会うこともあり、そういった目線で周囲を見渡すと、静岡県東部の自宅付近でもレクサスのSUVが結構走っていることに気がつく。

そんなレクサスの最新モデルに、1ヵ月ほどかけて5台試乗することができた。きっかけはとある記事に対し、とてもポジティブな反応を広報担当者から頂いたこと。その話の流れで、一気乗りが実現したのだ。
実は約1年前に当職に就くまでの数年間、レクサスに関しては取材する機会がほとんどなく、だいぶブランクがあったことを先に書いておきたい。その穴埋めをするというのも今回の大きな目的だ。
試乗した順番で書くと、LS500h、LBXモリゾーRR、RX500h Fスポーツ、RCFファイナルエディション、LC500コンバーチブルとなる。MPVのLMこそ入っていないが、セダン、SUV、クーペの各カテゴリーが混ざったいい組み合わせだと言えよう。
オーソドックスなセダン
さて、最初に乗ったのは『レクサスLS500エクスクルーシブ』。パワーユニットは3.5L V6のハイブリッドで、ボディサイズは全長5265mm、全幅1900mm、全高1490mm、ホイールベース3125mmとかなりの大きさ。取材車の駆動方式はFRで(ラインナップにはAWDもある)、価格は1710万円となっている。
トヨタ・クラウンというザ・日本のセダンに対し、1989年に国際モデルとして登場したセルシオ=初代レクサスLS。その流れを組むのが2017年にデビューした5代目となる現行LSだ。

既に9年目に突入し、その間にSUV全盛となり、クラウンも国際モデルに生まれ変わったこともあってあり、オーソドックスなセダンとなるLSは成り立ちにどうしても古さを感じてしまう。
現行モデルは2023年にマイナーチェンジを受けていて、ラジエーターサポートブレースの追加でボディ剛性が向上。他にも前後サスペンション締結工程の高精度化で締結部分の剛性が向上し、排気管サポートゴムの角度見直しで走行中の排気管振動を抑制。これらは全て乗り心地のよさに繋がっているという。
また、後輪操舵角を拡大したダイナミックリアステアリング(DRS)をAWD車にも設定。安全や運転支援系技術の機能強化なども行われている。
今こうして書いていて、なるほどこれらの効き目は絶大だったのか……と改めて感じている。先に結論を書くと、その走りは素晴らしいものであったからだ。

























