【シトロエンらしい純EV】シトロエンe-C4へ試乗 航続距離349km 136psのクロスオーバー

公開 : 2020.12.30 19:05  更新 : 2020.12.31 13:24

シトロエンが新しいクロスオーバー・ハッチバックを発表。ガソリンとディーゼルのエンジン版だけでなく、純EV版も並行して販売されます。運転感覚がシトロエンらしいと、英国編集部は評価します。一般道での試乗レポートです。

もくじ

空気抵抗を意識したクロスオーバー
エンジン版と並列に選べる純EV
どこかシトロエンらしい運転感覚
シトロエンe-C4(欧州仕様)のスペック

空気抵抗を意識したクロスオーバー

text:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
数年前、シトロエンは環境負荷を小さくするため、SUVのデザインに対する考えを明らかにした。タフな要素を与えつつ、空気抵抗を抑えるため車高を抑え、正面面積を小さくしたスタイリングだ。それが量産車へ適用された初のモデルが、シトロエンC4となる。

全高は1520mmで、ハッチバックのフォード・フォーカスより25mm高い。タイヤの扁平率は60と、現代ではかなり肉厚。ルーフラインはファストバックのように滑らかに傾斜しつつ、ボディ下部には樹脂のプロテクターが付く。

シトロエンe-C4(欧州仕様)
シトロエンe-C4(欧州仕様)

C4の全長は4360mm。クロスオーバー感の少ないトヨタC-HRより、30mm短い。筆者は、BMW X6の影響力を感じずにはいられない。しかしシトロエンは、従来から個性的なデザインを好んで発表してきたことは事実だ。

4Cのボディデザインは、クラシックなシトロエンが妖艶な高級感を漂わせるように、ブランドらしい雰囲気を放っているだろうか。斜め後ろから見ると、シトロエンGSとの血縁を感じられなくもない。

インテリアはシトロエンらしい。クラシックな木目パネルから未来的な化粧パネルまで、様々な素材や仕上げが選べる。ドアパネルには、大胆な装飾パネルもあしらわれている。

メーターパネルはモニター式で、大胆なグラフィックが特徴。サイズは小さく、アリエル・アトムのものを思い出してしまった。

エンジン版では、鮮明なスピードメーターと一緒に、小さなレブカウンターと水温計が描き出される。正方形が組み合わされた背景画像は、ウインドウズのホーム画面のようでもある。

エンジン版と並列に選べる純EV

C4のダッシュボードには、インフォテインメント用のタッチモニターとは独立した、エアコン用の操作スイッチが付いている。評価したい部分の1つ。

中央のモニターには、スマートフォンのミラーリング機能も備わる。標準のシステムより、扱いやすく感じる人もいるだろう。

シトロエンe-C4(欧州仕様)
シトロエンe-C4(欧州仕様)

運転姿勢は良好。リアシートも広々としており、荷室は380Lから1250Lと、充分な競争力がある。

C4がベースとするのはグループPSAのプラットフォームで、プジョー208や2008、オペル・コルサなどと共有する。内燃エンジンと純EVが並列で用意され、ユーザーが選べる。PSAの場合、これより大きなモデルでは内燃エンジンとPHEVが選べる仕様になる。

次のプジョー308が悩んでいるように、C4を純EVとするかPHEV版にするか、シトロエンは検討したはず。バッテリーによる純EVという選択は、正しかったように思う。

このサイズのクロスオーバーの場合、比較的走行距離が短く、定期的に同じルートを走行することが多い。純EVに適した利用条件といえる。

今回試乗したのは純EV版のC4で、e-C4と呼ばれる。バッテリーは50kWhの容量があり、フロア下に搭載。制御システムはボンネット内に収まり、シングルモーターで前輪を駆動する。

航続距離はWLTP値で349km。気温が低かったり、高速で長距離を走ったりすると、この距離には近づきにくい。充電器は100kWにまで対応し、急速充電も可能だ。