【ポイントは価格】マツダ3改良新型 出力アップ、eスカイアクティブX/ディーゼルを検証

公開 : 2021.02.03 11:52  更新 : 2022.09.30 02:42

マイナーチェンジ 「買い」か?

このMCの一番の評価ポイントは、走行ライン制御型LKA(CTS:クルージング&トラフィックサポート)が最も活躍する高速道路の巡航に対応したこと。

従来はコーナー半径などの状況によって走行ライン制御精度があまくなることもあったが、運転支援能力は確実に向上した。

マツダ3セダンX Lパッケージの内装(FF:eスカイアクティブX)
マツダ3セダンX Lパッケージの内装(FF:eスカイアクティブX)    前田恵介

ちなみにACCやBSMなどの多くの安全&運転支援装備は全車標準だが、CTSはプロアクティブ・ツーリングセレクション以上に限定。CTS装着で最も安価なのは約264万円の20 Sプロアクティブ・ツーリングセレクションである。

走りの改善については着実にステップアップしているが、走りの魅力やキャラの9割以上は従来車と共通。

MC以前からマツダ3に興味を持っていたならそのまま検討を進めてもいいし、このMCで購入意欲が一気に高まるというほどでもない。スポーツ&プレミアム志向のセダン&ハッチとしての魅力は大きく変わらない。

看板モデルのeスカイアクティブX車のコスパ評価が難しいのも従来同様。ディーゼル車の価格差は40万円強。

際立って素直なドライバビリティは特筆に値するが、加速性能や燃費まで含めて価格相応のアドバンテージがあるとは言い難く、「レシプロエンジンの究極の1つ」と考えるこだわり派向け。

価格/燃費/ファントゥドライブのバランスなら、ディーゼル車が無難である。

改良新型マツダ3 スペック

マツダ3セダンX Lパッケージ(FF)

価格:338万463円
全長:4660mm
全幅:1795mm
全高:1445mm
ホイールベース:2725mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:17.2km/L(WLTCモード)
CO2排出量:135g/km
車両重量:1450kg
パワートレイン:1997cc直4+モーター
使用燃料:プレミアム・ガソリン
最高出力(エンジン):190ps/6000rpm
最大トルク(エンジン):24.5kg-m/4500rpm
最高出力(モーター):6.5ps/1000rpm
最大トルク(モーター):6.2kg-m/100rpm
ギアボックス:6速オートマティック

マツダ3ファストバックXD Lパッケージ(4WD)

価格:320万9555円
全長:4460mm
全幅:1795mm
全高:1440mm
ホイールベース:2725mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:18.8km/L(WLTCモード)
CO2排出量:136g/km
車両重量:1470kg
パワートレイン:1756cc直4ディーゼル・ターボ
使用燃料:軽油
最高出力:130ps/4000rpm
最大トルク:27.5kg-m/1600-2600rpm
ギアボックス:6速オートマティック

マツダ3セダンX Lパッケージ(FF:eスカイアクティブX)
マツダ3セダンX Lパッケージ(FF:eスカイアクティブX)    前田恵介

記事に関わった人々

  • 執筆

    川島茂夫

    Shigeo Kawashima

    1956年生まれ。子どものころから航空機を筆頭とした乗り物や機械好き。プラモデルからエンジン模型飛行機へと進み、その延長でスロットレーシングを軸にした交友関係から自動車専門誌業界へ。寄稿していた編集部の勧めもあって大学卒業と同時に自動車評論家として自立。「機械の中に刻み込まれたメッセージの解読こそ自動車評論の醍醐味だ!」と思っている。
  • 撮影

    前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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