【ルーフにバルコニー?】日産「NV350キャラバン・オフィス・ポッド・コンセプト」

公開 : 2021.04.07 05:45  更新 : 2021.10.19 19:44

日産が発表した「NV350キャラバン・オフィス・ポッド・コンセプト」は、実現可能性の高い仕掛けが魅力です。

遊び心満載のコンセプトカー

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
photo:Hiroyuki kondo(近藤浩之)
editor:Taro Ueno(上野太朗)

2020年から猛威を奮う新型コロナウイルス感染症。2021年は残念ながら東京オートサロンもリアルイベントは中止となり、オンラインイベントのみとなってしまった。

そこに出展されるモデルは前年の東京オートサロン終了直後から企画がスタートすることになるのだが、日産はこのコロナ禍においてリモートワークが重要なファクターとなることをいち早く判断し、コンセプトカーの制作に着手したのだ。

日産NV350キャラバン・オフィス・ポッド・コンセプト
日産NV350キャラバン・オフィス・ポッド・コンセプト    近藤浩之

それがこの「NV350キャラバン・オフィス・ポッド・コンセプト」である。

これからの自由な働き方にあわせ、好きな場所でデスクワークができる「オフィス・ポッド」を組み合わせたこのコンセプトカーは、日産の商用バンであるNV350キャラバンをベースに作られたもの。

好きな場所でデスクワークができる、というテーマにあわせて外観はオーバーフェンダーを装着し、オフロードタイヤを組み合わせたワイルドなルックスを実現。

これなら都会の喧騒を離れ、人里離れた自然溢れる場所まで移動してのワーケーションも自由自在といったところだろう。

左側のスライドドアはオフィスのエントランスドアをイメージし、パネルの色を変えているほか、ドアを意識した脱着式の大型ノブも備えている。

ただし、ベースとなったプレミアムGXはオプションのワンタッチオートスライドドアが備わっているため立派なドアノブは不要なのだが、そんな遊び心もコンセプトカーならではだ。

オフィスポッドはギミック山ほど

NV350キャラバン・オフィス・ポッド・コンセプトのキモともいえるのが、後部に備わる「オフィス・ポッド」だ。

このオフィスポッドは、電動で開閉するように想定されており、集中したいときや都心部では格納状態でプライベートかつ安全な空間に、自然の中ではオフィスポッド部分を車外にスライドさせて開放的な空間の中でデスクワークをすることができるようになっているのだ。

日産NV350キャラバン・オフィス・ポッド・コンセプト
日産NV350キャラバン・オフィス・ポッド・コンセプト    近藤浩之

なお、オフィスポッドの壁面はすべてオープンとなっており、さらに床は透明なポリカーボネート製となっており、川辺などでは足元に流れるせせらぎを楽しみながら作業ができるようになっている。

また、オフィスポッド内に備わるワークチェアーには、アメリカ・ハーマンミラー社製のコズムチェアを採用。

「どこでも、瞬時に快適さを提供」をキーワードに開発されたコズムチェアは、長時間のデスクワークでもユーザーへの負担を軽減してくれるもので、自動車メーカーとのコラボレーションは初の試みとなる。

採用されたコズムチェアは実際に市販されているものであり、走行中に暴れないように固定式となった土台部分以外は市販品そのもの。

車両に装着されているのはミドルバックタイプだが、ユーザーにあわせてローバックやハイバックもチョイスすることができるのだ。

室内奥側にはコーヒーメーカーとポットも備え、右側のスライドドアからアクセスできるシェルフの背面にはポータブルバッテリーなどが備わっているため、長時間のデスクワークも問題なしである。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。
  • 近藤浩之

    Hiroyuki Kondo

    某自動車雑誌を経てフリーに。2013年に(株)スカイピクチャー設立(とはいっても1人で活動)。仕事は写真/動画の撮影編集、たまに作文。対象はクルマを始め、建築/フード/人物など幅広いが、要は何でも屋の便利屋。苦手なことは、自分のプロフィールを自分で書くこと(要はこの文章)

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