【詳細データテスト】スズキ・アクロス 高効率の電費 優れた燃費 実用重視ながら高いシャシー性能

公開 : 2021.04.17 20:25  更新 : 2021.05.10 05:10

快適性/静粛性

運転席の電動調整できる範囲は、全体的にみてかなりいい。しかし、シートそのものに関しては、もも裏のサポートがちょっと足りないというテスターもいた。

座面は高めで、前方の視界は路面を見下ろすようで、後方視界もまずまず悪くない。大ぶりで見つけやすい操作系やスイッチ類は、ちょうど手が届く範囲に配置されている。

静粛性に優れ、それはエンジンが始動しても損なわれることはない。乗り心地は非の打ちどころがないとまではいかないものの、不快に感じるほどの問題はない。
静粛性に優れ、それはエンジンが始動しても損なわれることはない。乗り心地は非の打ちどころがないとまではいかないものの、不快に感じるほどの問題はない。    OLGUN KORDAL

EVモードでは、走行中でも室内がほどよく静かで、エンジンがかかっても低回転であれば静粛性は損なわれない。113km/h走行時にも、2.5Lユニットの音はほとんど聞こえてこないのだが、ロードノイズや風切り音は大きくなってくる。このときの室内騒音は67dBで、昨年テストしたディスカバリー・スポーツのディーゼルモデルを1dB上回る。

乗り心地にはよいところも悪いところも見受けられるが、不快さはまったくない。市街地の速度域では、轍や路面のひび割れを乗り越えるとゴツゴツ感やバタバタ感がこうるさいものの、不快感やぎこちなさを責め立てたくなるほどではない。

速度が上がると、上下動が増し、時折ゆらめくプライマリーライドが、車重の大きさを感じさせるようになる。それでも、このたまに発生する波打ちは、しなやかさによって和らげられる。

結局のところアクロスは、アンジュレーションのある速度域の高いA級道路や高速道路を快適に走れるクルマとなっている。たとえ、この価格帯で最高の乗り心地や洗練性を備えていないとしてもだ。

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