【クラシックな姿はそのままに】JIAチーフテン・レンジローバーへ試乗 GM製6.2L V8を搭載

公開 : 2021.05.27 08:25  更新 : 2021.05.27 20:06

クラシック・レンジローバーをレストモッドし、現代的なオフローダーに仕上げたJIA社。普段遣いも許してくれる、魅力的な1台といえそうです。

もくじ

GM製のV8に独自のサスペンション
戦車が崖を落ちるような勢いで加速する
正確なステアリングと落ち着いた乗り心地
高いパフォーマンスとクラシックとの共存
JIAチーフテン・レンジローバー(英国仕様)のスペック

GM製のV8に独自のサスペンション

text:James Disdale(ジェームス・ディスデイル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
最近は、レストモッドされたクルマをご紹介する機会も多くなった。今回試乗したのは、クラシック・レンジローバーをベースとした、チーフテンだ。

手掛けたのは、インターセプターのアップデートなどで英国では名の通った、ジェンセン・インターナショナル・オートモーティブ(JIA)社。実は数年前にも、JIAは初代チーフテンを制作している。

JIAチーフテン・レンジローバー(英国仕様)
JIAチーフテン・レンジローバー(英国仕様)

それは、ランドローバー・ディスカバリー3のシャシーに、レンジローバーのボディを載せたものだったらしい。仕上がりは良さそうに見えたが、コンバージョン作業は極めて複雑で、価格は信じられないほど吊り上がってしまったという。

そこでJIAは知恵を絞り、まったく新しいチーフテンを考えた。基本的にはベースのレンジローバーの主要構造を流用しながら、フロントにはパワフルなGM社製のV8エンジンを収めている。

今回の試乗車の場合、6.2LのLS3ユニットが搭載され最高出力は436ps。トランスミッションは6速ATで、2段トランスファーとリミテッドスリップ・デフを持つ、既存の四輪駆動システムに組み合わされている。

新調されるラダーフレームには、独自のダブルウイッシュボーン式サスペンションが組まれ、トレッドは広げられた。ドラブシャフトが伸びるデフはそのままで、コイルスプリングはシャシー側に追加されたマウントから吊り下がる。

ダンパーはスパックス社製の調整式。ほかにも、現代モデルのように扱いやすく信頼性を高めるため、細かな改良が施されているという。

戦車が崖を落ちるような勢いで加速する

今のところJIAがベース車に選んでいるのは、1990年代初めに生産されていたソフト・ダッシュと呼ばれるレンジローバー。レトロとモダンのベストミックスといえる年式で、エアコンやエアバッグなど、現代的な装備も整っているのが理由とのこと。

レストモッドの例に準じて、仕様の自由度は広い。試乗したチーフテンでは5ドアボディをベースにしつつ、独自のバンパーにLEDヘッドライト、コンポモーティブ社製のホイールを装備。オリジナルよりずっと好戦的な見た目に仕上がっている。

JIAチーフテン・レンジローバー(英国仕様)
JIAチーフテン・レンジローバー(英国仕様)

中に乗り込んでみると、インテリアは確かに新旧が上手にバランスしている。ソフト加工されたダッシュボードも、初期のレンジローバーより人間工学的にだいぶ良好だ。

サンルーフが頭上空間を削っているものの、ステアリングコラムは角度調整でき、丁度いい運転姿勢が取りやすい。シートとステアリングホイールは、手縫いのレザーで仕立ててある。

カーペットは新品で毛足も充分。天井の内張りもきれいで、ウッドドリムも新しい。車内空間はレンジローバーに準じて広く、テールゲートは上下に分割して開く。荷室も広い。

昔ながらのキーをひねると、6.2LのV8エンジンがひと吠え。あり余るパワーとトルクで柔軟に走る。戦車が崖を落ちるような勢いで、加速していく。

6速ATの変速マナーは、ハイペースではクイックでクリーン。ゆっくり走っている時は滑らかだ。低速域で急にアクセルペダルを踏み込むと、変速に違和感がある場面もあるが、それ以外はよく制御されている。

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