【ホンダに聞いてみた】新型ホンダ・ヴェゼル 「CXハリアー」問題 そしてAWD推しのワケ

公開 : 2021.05.21 18:40

なぜヴェゼルは「AWD推し」なのか

後輪が大きく宙に浮いた状態の動画などを交えて走破性の高さを強調する、新型ヴェゼル。

このリアルタイムAWDは、ホンダが2018年2月に市場導入した後、リアルワールドでのさらなる研究開発を経て、最新制御技術を加えたバージョンを新型ヴェゼルに搭載している。

新型ホンダ・ヴェゼルのリアルタイムAWDシャシー(イメージ図)
新型ホンダ・ヴェゼルのリアルタイムAWDシャシー(イメージ図)    ホンダ

なぜ今回あえて「AWD推し」するのか?

開発担当者は「雪道や濡れた路面での走行安定性はもちろん、ドライ路面でのフラットな走り出しに拘った」と説明する。

クルマは走り出す時に、基本的な物理現象としてリアが沈み込みノーズが上がる、ピッチング方向の動きが出る。

これをプロペラシャフトで駆動を伝える、いわゆる「ストロングAWD」ではリア駆動力をいち早く確保することで、よりフラットな走り出しが可能となるという。

他社比較のグラフも示し、ヴェゼルの競合車となるB/Cセグメントの小型ハイブリッド車の場合は後輪をモーター駆動するため、他社B(日産想定と筆者推定)は30-40km/h、他社A(トヨタと推測)では70-80km/hまでしかリア駆動力を発生させていないが、新型ヴェゼルでは時速40kmほどまで競合車と比べてかなり強いリア駆動力を加えて、時速40km以上では高速域までリア駆動力を持続させてクルマの安定感を確保しているという。

つまり、AWD推しはオフロードのみならず、ドライ路面での性能を強調するためだ。

なぜ、車内Wi-Fiは月額ではない?

別の視点で新型ヴェゼルを見ると、注目されるのはホンダコネクトの新サービスだ。

ホンダ初となるのは、自動地図更新サービス。年6回の地図更新を、ゼンリンのサーバとホンダのサーバをつなぐことで、自社位置付近や目的地付近の地図が自動更新される。

ユーザーから更新を要求する操作は不要だ。

また、EVのホンダeから採用している、デジタルキーと車載Wi-Fiも装備した。

こうしたサービスを利用について、根本的なことについてホンダの担当者に聞いた。

それによると、まずディーラーで新車や中古車を購入する際に推奨される、ホンダ・トータルケアの会員(登録は無料)になり、クレジットカード情報などを入れ込む。これはホンダコネクト搭載車以外でも加入できる。

また、ホンダ工場で装着されるホンダコネクトディスプレイと、CD/DVD機能を持つディーラーオプションの「ギャザー(ホンダコネクト対応機種)」では、基本パック(月額550円)とオプションサービスで若干の違いがある。

車内Wi-Fiはホンダコネクトディスプレイの専用オプションで、1GBあたり330円。

「週末しかクルマの使わない方もいるので、車内Wi-Fiは月額ではなく従量課金を採用した」との説明だった。

このほか、まだまだ新型ヴェゼルに対する疑問があるが、またの機会にホンダ本社に聞いてみたい。

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