【あとは坂を上るだけ】F1ルーキー、角田裕毅 不本意なレースを終えて 向上心を忘れずに

公開 : 2021.05.28 06:05  更新 : 2021.07.12 18:31

向上心を持って前に進め

フェルナンド・アロンソやダニエル・リカルドのような経験豊富なウィナーが新チームへの移籍に苦労している今シーズン、ルーキーは疑う余地がない。

アルファタウリのテクニカル・ディレクターであるジョディ・エギントンは、角田の挫折について次のように述べている。

角田裕毅とピエール・ガスリー
角田裕毅とピエール・ガスリー

「わたし達は現実的に考えています。悪い週末や悪いセッションがあっても、それを正面から受け止め、『どうすれば改善できるか』を考えなければなりません」

「彼はトラックタイムを失っています。バルセロナでは、予選でまとまりがなかった。すべてのことに理由があります。それを分析し、理解し、彼が何に取り組むべきかを明確にすることが大切です」

「若いドライバーにはそういう時期がありますが、わたし達が前進できない理由はありません」

それを実現するのは角田にかかっている。F1で成功する可能性を秘めたドライバーであるのは確かだが、その姿は未熟であると言わざるを得ない。開幕5戦目にして痛恨の失態を演じてしまったが、プレシーズンテストで見せた能力の高さを感じさせる場面もあった。ルーキーは、最初はその能力のピークで判断されるべきだが、時間をかけてより安定したものになっていかなければならない。

角田にとってモナコは、不調のスペインに続くひどい場所だった。容赦ない壁に捕まったのは彼だけではない。しかし、これを起点にして、角田は再び立ち上がらなければならない。

彼にはその可能性がある。

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