フォルクスワーゲン、テスラ、BMWのベスト・セダン 2026年欧州版 最も注目すべきEV 10選(後編) 自分に合ったモデルの選び方は?

公開 : 2026.06.17 17:25

デザイン、走行性能、実用性など、さまざまな観点からAUTOCAR UK編集部イチオシの「EV」を10台紹介します。技術の進歩とインフラ整備にともない、欧州では個性豊かなEVモデルが数多く販売されています。

7. フォルクスワーゲンID.7 – 上級電動セダンのベスト

デザイン:9点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地&ハンドリング:9点 コスト:8点

長所:この価格帯において、あらゆるカテゴリーの中で最も乗り心地の良いEV 非常に実用的 きびきびとしたハンドリングとこの上ない運転のしやすさは、昔ながらのVWらしい
短所:インフォテインメントの操作性は改善されたが、依然として時折使いづらい 主観的な魅力という点では、最も心を動かされる製品とは言えない 雨天時のトラクションコントロールの動作はややスムーズさに欠ける

フォルクスワーゲンID.7は同社初の電動セダンであり、そしてステーションワゴン版のID.7ツアラーも導入されている。両モデルには、多くの魅力が詰まっている。長距離走行を重視するドライバーにとって良い選択肢であり、最高出力286psと最大トルク55.5kg-mを発生するシングルモーター仕様が標準となる。

7. フォルクスワーゲンID.7
7. フォルクスワーゲンID.7

「乗り心地は実に素晴らしく、このスタイルのセダンにふさわしい直感的なハンドリングを備えている。EV所有における実用面での要素においても競争力がある」
――イリヤ・バプラート(ロードテスター)

ロングレンジモデルには86kWhのバッテリーが搭載され、航続距離は640kmを超え、最大充電速度は200kWに達する。

ID.7は、これほど大型で重量のあるクルマにしては素晴らしい走りを見せる。テスラモデル3BMW i4ほどスポーティではないが、非常にバランスの取れたクルマだ。機敏さを感じさせ、十分なパワーがあり、コーナーでのグリップも優れている。

日常の実用性に関しては、532Lのトランク容量とリムジン並みの後部座席スペースを備えている。この点では間違いなくクラス最高であり、家族全員が快適に過ごせるだろう。

フォルクスワーゲンのEVの多くは、これまで素材の質感の低さで批判されることが多かったが、ID.7はこうした懸念のほとんどを解消しつつある。とはいえ、インフォテインメント・システムの操作性は依然としてフラストレーションがたまるし、他のプレミアムモデルが持つ高級感には明らかに欠けている。

英国価格は5万1445ポンド(約1100万円)から。

8. テスラ・モデル3 – 航続距離と充電性能に優れたベスト・セダン

デザイン:7点 インテリア:7点 パフォーマンス:9点 乗り心地&ハンドリング:8点 コスト:8点

長所:優れたパフォーマンス 長い航続距離 改良でインテリアの質感が大幅に向上した
短所:不安定な乗り心地 使いにくいインテリアの機能 オートパイロット・システムには改善の余地がある

モデル3は、米国のテスラにとってこれまでと同様に極めて重要な存在であり、欧州での継続的な成長を牽引する役割を果たしている。優れたオールラウンダーで、2024年にマイナーチェンジを受け、デザインの刷新に加え、インテリアやテクノロジーのアップデートが行われた。

8. テスラ・モデル3
8. テスラ・モデル3

「最も安価でベーシックな仕様であっても、このテスラは競合セダンと同等の実用性、圧倒的なパフォーマンス、そして程よいハンドリングのダイナミズムを兼ね備えており、優れたオールラウンダーとなっている」
――リチャード・レーン(ロードテスト副編集長)

繊細でダイレクトなステアリングはモデル3の大きな魅力であり、ほとんどの走行状況で楽しく、運転に没頭できる。0-97km/h加速4.4秒と極めて速く、同価格帯のEVでこれに匹敵するものはほとんどない。

改良前のモデル3では洗練度と乗り心地が弱点だったが、最新型では若干改善されている。依然として理想的な快適さには及ばないものの、以前よりはるかに静かだ。

航続距離も伸びた。従来のエントリーグレードは410kmだったが、改良後は520kmとなっている。また、ロングレンジRWD仕様は750kmの航続距離を実現しており、これは多くのライバルを大幅に上回る数値だ。

さらに、英国向けの2026年モデルでは、2年前に導入された煩わしいボタン式ではなく、ウインカーレバーが採用されている。

英国では約4万ポンド(約860万円)から購入可能で、年々規模が拡大する市場において依然として競争力がある。

英国価格は3万7990ポンド(約815万円)から。

記事に関わった人々

  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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